ウイグル人学者が告発した“中国政府のウソ”
2013年11月09日 11時00分
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「共産党政府の発表は、まるで信頼することができません! 犯行に使用された車は新疆ウイグル自治区のナンバープレートだったと報道されています。しかし、自治区内でも地元新疆ナンバーの車は公安当局のマークが厳しく、村から村への移動をするだけでも村の出口で1回、次の村の入り口で1回の合計2回、検問で停止を命ぜられてはあれこれと取り調べられます。それなのに、どうやって新疆から北京まで厳重な警戒をくぐり抜けて何千キロも移動できるのでしょうか?」
確かにそう言われてみると、事件で実行犯がわざわざ目立つ新疆ナンバーの車を使用したこと自体不自然だ。
「そもそも新疆という文字は『(中国にとっての)新しく征服した土地』という意味なので、元からその土地で暮らしていたウイグルの住民たちはその字面を嫌っている」(同氏)という。
事件では他にも不自然な点が多い。車がほとんど丸焦げになるほど炎上しているのに、宗教的なスローガンが書かれていた旗だけは焼けた形跡もなかった。
2日には北京在住のウイグル族学者で、中国当局に懐疑的な見解を示していたイリハム・トフティ氏の運転する車に中国の公安関係者が車で故意に追突し、海外メディアの取材を受けないよう脅迫するという事件も起きている。公安関係者は追突後、イリハム氏が海外メディアの取材を受けたことを非難した上で「殺してやる」などと脅迫し、立ち去った。脅迫したのは公安当局内で人権活動家などの監視に当たる「国保(国内安全保衛大隊)」と呼ばれる組織の関係者とみられる。
ここまでするのをみると、中国政府が隠さねばならないことがあるのではないかと思えてくる。あるいは、抗日デモのときと同様に、人民の共産党に対する不平不満をそらすのが目的なのかもしれない。
政府の監視下にある中国メディアには期待できず、言論統制までしている中国政府の発表だけに、真相は闇に葬られる可能性は十分ありそうだ。
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