まこなこ11周年記念:今後のゲーム業界展望Part2 Xbox One vs. PS4の行方
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いよいよ次世代ゲーム機の発売が間近に迫っています。
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海外ではPS4の11月15日を皮切りにXbox Oneは11月22日から発売がスタートします。すでにあと1週間まで迫っています。
日本では2014年2月22日のPS4発売まで待たれます。
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さっそく、Xbox OneとPS4のどちらがどうなるのか、という展開を語っていこうと思う。
と、その前に、これらの話をする前提を述べておきたい。
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前提ですか?
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これから話すことは、ゲーム機として、そしてハードメーカーとしての話だ。
ソフトメーカーの動きや、ましては一個人のユーザーの嗜好などは考慮に入れていない。
あくまでハードメーカーがしっかりとゲーム機を活用し、利益を上げ、その結果、ゲーム業界としてプラスになっていくかどうかという話をする。
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あくまで対象はゲーム機であって、そしてそのゲーム機を出すメーカーということですね。
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この次世代機を考える上で鍵となるのは3点ある。
一つ目は以前から述べているように、真のホームエンタテインメント機となる点。
二つ目は会員ビジネスの拡充。
三つ目は販売地域のさらなる拡充。
この辺りが次世代ゲーム機を考えるうえで重要な要素となる。
単にXbox OneとPS4の販売台数比較をしているだけでは実態は見えてこない。これらのポイントをしっかり押さえて、さて次世代ゲーム機はどうなっていくのかを考えていきたい。
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Xbox OneとPS4、どちらがどのように売れていくのかに注目が集まりますが、その点はどうでしょうか?
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序盤に関しては生産などの問題が無い限りPS4が売れるだろう。
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それはそれは。ソニーハードファンが喜ぶ発言ですね。
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どうしてPS4が売れるとなるのでしょうか?
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Xbox Oneと比べて価格差があるから。
1万円近くの差は埋めがたいものがある。
ゲームはどういった人がプレイするかというと、金持ちよりかは金が無い層が暇つぶしで遊ぶ傾向の方が強い。その金が無い層に高いものを売ろうとしても、それは無理がある。
となると、日本円で見て1万円ほど安いPS4の方が、1万円高いXbox Oneと比べて買いやすいというのは当然だ。
また、ソフト面に関しても、多くのソフトメーカーはすでに他機種でソフトを発売することが確定している。そうなると、正直どちらの機種でもあまり影響はないんだよね。
これは実際に発売され、比較しないとわからないが、仮にどちらかの機種の方が同じゲームでも品質的に劣るとなった場合でも、安い方が買われる。
日本の例を見れば一目瞭然で、Xbox360版のソフトと比べてPS3版は劣化版と言われていて久しいが、それでXbox360が売れたかと言えばそうでもない。
日本の場合は日本人向けソフトがPS3に揃っていたということもあり、PS3が売れた。海外ではそうした理由が今回であれば価格差に行きつくわけだ。
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ゲームをプレイする対象を考えた価格設定だったというわけですね。
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Xbox OneもそうだしWiiUもそうなのだが、どうもWiiやXbox360での成功体験によって本質を見誤っている部分がある。
そもそもゲーム機はゲーム主体であり、そうしたユーザーが多く買うことにより、一つの市場を成り立たせていた。
しかし、WiiUはWiiUゲームパッドによってプレイするのに重さによって不便を強いる形になっているし、Xbox Oneもキネクト(Kinect)によって単価の上昇要因となってしまった。それぞれ独自の体験を提供する名目があるものの、ゲームユーザー側からすればそうした体験よりも、まずは安くて買えるものの方が重要だったりする。
その点、PS4に関してはPS3の失敗を活かし、安くなるように設定してきた。たぶん、本来であればカメラも同梱したのを標準として発売したかったのかと思うが、それをオプションにすることで極力安くしてきた。この点は評価できるだろう。
Xbox Oneはキネクト(Kinect)同梱のみの販売を見ると、どうにもPS3の失敗をなぞるような、そんな気がしてしまう。
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その値段を抑える努力がPS4の成功のカギというわけですね。
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初期のね。
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初期を付けなくてもいいじゃないですか・・・。
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序盤以降はどうなるのでしょうか?
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当然Xbox Oneも手を売ってくるだろう。
一番簡単であり、バカでもわかる対応としてはキネクト(Kinect)を外した本体を発売すること。これさえすれば、価格差は一気に覆る。あとは決断と、そのように対応したシステムを作るだけだ。
逆にこれを行わないと、じりじりと差を付けられる。
キネクト(Kinect)有りの状態であっても価格を下げていけるのであれば、もちろん問題ない。しかし、その時はマイクロソフトも相当な痛手を覚悟しないといけない。それくらい収益に対する影響は強くなる。
いずれにしろ、現状の日本円にして4万円、5万円はまだまだ高い。どちらがいかに早く3万円を切る価格で出せるのか。そこからが本当の勝負だろう。
先に3万円以下の価格帯にできたところが一気に販売台数を伸ばし、最終的な勝者になりうる。それまではどちらが勝とうが前座に過ぎない。
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そうして販売台数を伸ばした後はゲーム業界にどういった未来が見えるのでしょうか?
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実はたいした未来はなく。
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何でですか・・・。
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すでに述べたが、ソフトメーカーはどの機種にも出すこと前提で開発しているため、どちらが売れようが売れまいが、よほどの差が無い限りはどの機種でも同じようなゲームが出る。つまりはソフトによる差はほとんど生まれない。
強いて言うならばハードメーカーが出すソフトの差となるわけだが、それも売れようが売れまいが、中盤まではお金をかけて作り上げていくのだろう。
本当に事業として成り立たないとなった際には自社開発ソフトの縮小なども有りうるが、3年くらいの間はそうした問題は起こらない。その間に問題があればどちらも手を打つだろうし。
昔であれば一番売れているゲーム機にソフトを出す、という風潮があったものの、今や、特にXbox OneとPS4に関していえばそういう状況に無い。
なので、本体の売れ行きとソフトの差は生まれにくと言える。
もっとも、これは海外での話なので、日本ではPS4向けにキャラクターゲームや美少女ゲームが出てくるだろう。そのため、日本ではXbox Oneが売れにくいというのは想像に難くない。
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では、Xbox OneもPS4もあまり変わらないということでいいのですか?
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基本はね。
そのあとは企業としての体力勝負に突入する。
値下げをするにしても先立つ金がなければ話にならないし、自社ソフトを作るにしてもお金は必要。
また、ソフトメーカーのソフト1本丸ごと自社ゲーム機のみに発売してもらうのは難しいものの、ダウンロードコンテンツなどでオリジナル要素を用意してもらうなどの協力をしてもらうのにもお金が必要となる。
こうした展開が出来るのは資金に余裕のあるXbox One側の方が有利に進む。
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ここまでの話をまとめるとどうなりますか?
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発売してからしばらくはPS4の方が売れる可能性が高い。
Xbox Oneはキネクト(Kinect)を外したバージョンを発売するか、もしくは単純な値下げをいつするかに尽きる。このタイミングが遅れれば遅れるほどPS4と比べて差が広がるだろう。
そうした中でポイントとなるのは日本円にして3万円以下にどのタイミングでどちらが早くに持って行けるのか。単に値下げをしただけでは会社が傾くので、ちゃんとそれまでに収益性を確保できるような道筋をつけたうえでの3万円以下への値下げ。
ここにどちらが先にたどり着けるかが将来を決める。
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価格勝負ですね。
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さて、ここまでは単にXbox OneとPS4との比較を述べたが、これだけでは次世代機を十分見通せたとは言えない。
そこで最初に述べた3つの要素が重要となる。
この3つこそが次世代ゲーム機を成功に導く要素となる。
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真のホームエンタテインメント機、会員ビジネス、販売地域のさらなる拡充の3点ですね。
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ホームエンタテインメント機というのはすでに過去に述べているのでそちらを見ていただくとして。
要はゲーム以外にもいろいろできるようにし、その販売マージョンをもらおうというわけだ。
それは映像作品の配信であったり、そのゲームのシステムで新たにできる何かの提供であったりする。
ただ、このホームエンタテインメント機として見た場合、勝負はXbox OneとPS4のみにとどまらず、どちらかというとスマートTVと呼ばれるものであったり、apple storeなど、既存のネットサービスなどとの競争にもなる。
容易なことではないが、ここに如何にゲーム機というメリットを持って食い込めるかが一つの鍵となるわけだ。
続いて会員ビジネスは、ホームエンタテインメントと絡む部分もあるが、何かのサービスを受ける際に中間マージンをいただく形で十分な収益化を果たすためのものとして役立つ。これはすでにそれぞれがXbox360やPS3でも行っているが、この部分の拡充によってさらなる収益の安定化を図ることになる。
すでにゲームの発売本数などはピークから比べて落ちており、今後も落ちていく。となると、単にソフト制作のマージンをもらうだけのようなビジネスは成り立たない。そのため、別の安定的な収益を得るための会員ビジネスをより本格化していくことになる。
本来であればゲーム機を安価に発売し、ゲームソフトによる呼び込みをうまく活用し、そして普及台数を増してこうしたものにつなげていくのがベストだと思うのだが。Xbox Oneに関してはキネクト(Kinect)による注目度アップの方を意識しているような気がして、この点は気がかりだ。
最後に地域の拡大だが、Xbox OneにしてもPS4にしても5年から10年は存続しつづけるゲーム機になるだろう。そうなると、その期間中に特定の地域や国が成長することもあるだろう。そうしたゲーム機を買うに十分な社会となった国に対しても積極的に売っていけることになる。
現在の欧米中心からさらに他の地域へ拡大することにより、低迷しがちなゲーム業界全体がもう一段上の規模となる可能性がある。既存市場での規模の拡大ではなく、新たな市場も含めた全体での規模拡大が。
また、その地域の拡大が先のホームエンタテインメントとして、会員ビジネスの幅を広める要素ともなる。
そうした規模になった中でのXbox OnexとPS4が存在することになるので、どちらが勝つとか負けるとかではなく、それぞれのビジネスの進め方によっては共存し続けることも出来るだろう。
もっとも、その共存する世界にはXbox OneやPS4だけでなく、appleやgoogleなどの他社も介在した世界の中で、となるので一筋縄ではいかないことは言うまでもない。
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ゲーム機の発売ではありますが、ビジネスとしてはゲーム機として見るだけでは事足りないということですね。
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そのようなイメージで良いかと。
両社ともうまく立ち回れば両方が共存する世界が生まれるし、そうでないのなら他の会社も絡んでくる関係上、一気に落ちる可能性もある。
それでも先に見えている会員ビジネスによる安定に向け、この5年ほどにどこも勝負をかけてくるのではなかろうか。
次世代ゲーム機ではあるものの、次世代ゲーム機として見るだけでなく、ゲームとは別の裏に隠れている部分をしっかりと見ておく必要がある。
と、いうことで、まもなく発売される次世代ゲーム機のXbox OneとPS4について触れてみた。
単にどちらがシェアをトップになるのかどうかという安直な話だけでは語ることの出来ない要素がこの次世代ゲーム機にあるので、その部分も含めて発売後以降も注目していけたらと思う。