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忠夫君が雇い入れることを進言してきた女の子、陳宮ちゃんはかなり優秀な女の子だった。
朱里ちゃんも雛里ちゃんも太鼓判を押す形で軍師、事務方として雇い入れることになった。
ほんとうに忠夫君達がきてから、私の領地は信じられないほど発展しているのに、役人の腐敗は殆どみられなかった。
これは今までもそうだったのだけれども、それ以上に軍師のみんなが頑張ってくれているからだということは理解している。
そのうえ、この城の代名詞となっている「罠群」は忠夫君特製のもので、彼なしでは語れない。
先日もその「罠」について勉強させてほしいと言ってきた女の子がいたぐらいだ。
曰く、「あれほど芸術的な罠穴はない」と熱心な感じだったけど、制作者の忠夫君を紹介したら手のひらを返したように罵倒しはじめ、その場から去ってしまった。
ひどく無礼な行いに私は憤慨したのだけれども、忠夫君は苦笑いだった。
「あの娘はたぶん、男が嫌いなんすよ」
「それでも、最低限の礼儀があるわ」
「それを越えるほど嫌いなんすから、たぶん暴力をふるわれたんじゃないっすか?」
すっと胸に落ちる感覚があった。
なるほど、と思わされる。
「さすが貧乳狩り人ね」
「わいは、おっぱいの大きいお姉さんタイプがこのみじゃ!!」
「あら、じゃぁ、私は?」
「もろ好みのど真ん中です!」
まぁ、うれしいことを。
ちょと誘惑しちゃおうかしら?
「ちら?」
「ぬをををををを!! こ、こ、ここで負けてしまったら、わいは、わいは、あかん兄ちゃんになってまう。せやけど、この誘惑は誘惑はぁぁぁ!!!」
あら、血の涙を流すぐらいつらかったら、我慢しなくてもいいのに・・・。
「もひとつ、ちら」
「もうしんぼうたまらんですたい!!・・・ぶげらっ!!」
あら、いつの間にか時間切れみたいね。
「忠夫殿!! そのような惰弱な感情に負けているのは訓練がたりんからです!! これから試合ますよ!!」
「ま、まってくれ愛紗!」
「まちませんよ、忠夫さん」
「な、桃香までぇ!?」
あー、愛紗ちゃんと桃香ちゃんにもっていかれちゃった。
なんて事があったのに、いまじゃ幼女狩り人なんて言われてる。
もう、今度夜に忍び込もうかしら?
璃々もお父さんが忠夫君ならうれしいだろうし。
そうね、善は急げね♪
えーっと、どう言えばいいのかしら?
忠夫君の部屋に忍び込んでみると、なぜか山盛りの幼女。
というか、我が娘璃々を筆頭に幼い系の女の子が忠夫君の寝床に集まって、山盛りで寝てるわね。
そのせいか、部屋の中が暑いぐらい。
小さな子の体温は高いから・・・。
でも、毎晩なのかしら?
「毎晩なんすよ」
「!」
思わず驚いたけど、どうにか声を出さないでいられた。
「紫苑さん、璃々ちゃんのお迎えですか?」
背後から現れたのは忠夫君。
でも寝床の忠夫君も、ちゃんとした気配がある。
「あ、ああ、これは真桜が作ってくれた『抱き枕よこっち一号』っす」
「よ、よくできてるわねぇ・・・」
「気味悪いほどそっくりっすよ」
そういいながら、部屋の外に私を誘導した忠夫君。
「一応、璃々ちゃんも寝入ってるんで、このまま寝かせてあげてください」
「そうね、璃々も忠夫君が大好きみたいだから」
月明かりの東屋まで来たところで、忠夫君はどこからか器と酒瓶を出す。
「寝酒にってもってきたんすけど、飲みませんか?」
「いいわね」
ちょっと勢いはなくなったけど、印象的な夜にできそう。
「あ、そうだ、忠夫君」
「なんすか?」
「寝床は占領されちゃってるから、私のところで一緒に寝る?」
「ぶばーーーーー!!!」
あら、きれいな赤い液体を噴出して、忠夫君がゆっくり倒れていくわ。
ふふふ、このままお持ち帰りね。
「紫苑様、一応、それ、お持ち帰り禁止や」
「紫苑様、隊長は渡さないの」
「隊長には、せめて自分の意志で選んでほしいです」
あら、真桜ちゃんに沙和ちゃんに凪ちゃん。
みてた?
「「「みてました」」」
まぁ、今回はあきらめるけど、次は食べちゃうわよ?
「「「だめーーーー!!!」」」
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