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第七十話 「新外交手段」が生まれて

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・・・まぁ、なんというか、悪ふざけですw

第七十話 「新外交手段」が生まれて

 ざ、おしろ、という感じなんだけど、何というかうらぶれた感じを感じるのは、梨花ちゃんから裏情報を得すぎているせいじゃないかと思う。
 回る財務の火の車、飛ぶ取り落とす勢いの立ち上る陰謀臭、自分の手元しか見えていないタコ麻雀につき合わされているようなものだとか。

 きっつい話だよ、うん。

 で、一応、今回の召喚は表向きの理由があったはず何だけど、現在なぜか「姫」「枢機卿」「俺」「梨花ちゃん」で、卓を囲んでいた。

 麻雀卓を。

 事の起こりは、俺が麻雀小説を書いたこと。
 学院内男子に恐ろしいほど蔓延し、梨花ちゃんが練金した麻雀パイはすでに10セットになっている。
 で、麻雀ルールもかなり浸透してみると、さすがに部活メンバーの強さは頭一つ抜きんでているせいか、トーナメントとかすると、俺・梨花ちゃん・レナ・魅音・サトコあたりが必ず残るようになってしまう。
 これでは面白くないだろう、ということで、俺と梨花ちゃんが麻雀指南書をきたところ、巡り巡って応急に舞い込んで、今度は応急で麻雀ブームになったそうだ。
 いつもなら押さえに回る枢機卿すらはまっているというのだから、その根の深さが知れる。
 枢機卿など「ああ、光の道が見える」とか囁きながら打つというのだから恐ろしいし、姫も恐ろしいほどの熱意で研究しているとか。

「リーチ、ですわ!!」

 とはいえ、まぁ、死線を潜らないお嬢様研究だけどね。

「「ロン!」」
「とびましたーーーー!!!」

 おかしいなぁ?
 確か、悟史たちの結婚式についての打ち合わせだったはずなのに、なぜか徹夜で麻雀してるし。

「さすが、フレデリカ、圭一。恐ろしい攻め手ですわ・・・」
「姫さん、何度ハコになるつもりですか」
「ふふふ、いわば家族麻雀ですわよ? 修行ですわ」

 麻雀外交、か。

 「ムダヅ○無き改革」でも書くか?

 主役は、そう、枢機卿。
 ガリアのジョセフ王あたりをライバルにして。
 シャルロットさんとかも出して。
 ああ、アル閣下も出さないと・・・。

 やばい、面白そうだし売れそうだ。

 そんな話を梨花ちゃんに囁くと、梨花ちゃんも大いに乗り気。
 で、卓が一息ついている関係で、姫と枢機卿も乗ってきた。

「でしたら、私が、最初にやられて、雑魚台詞を吐くのですね!」

 いや、そのつもりだけど、なぜか姫、嬉しそうだし。

「アンリエッタ、もしや・・・」
「ああ、すてきですわ!『王足るモノが最強など誰が決めた、我が国の最強の槍は烈風、そして最強の盾は・・・』とかいって倒れるんですね!」
「アン、なんでそんな小物臭のする台詞をスラスラ言えるのですか・・・」
「ふふふ、学院の流行には聡い方ですのよ?」

 ・・・なんで男子寮の流行かなぁ。

 女子寮は良家のお嬢様女子校みたいで、じつに姫様が見習うべき空気のはずなのに。
 トリステイン女子歌劇団って、姫様の管理じゃなかったっけ?
 というか、枢機卿、夢見る瞳で虚空を見つめないでください。怖いから。












 羽入と私が客室から特設会場に戻ると、どうやら一晩中「マージャン」をしていたらしい四人が、不気味な笑いをあげていた。

「ふ、ふふふ、ふふふふふ! すてき、すてきですわぁ!!」
「ああ、アン。一国の王族が何という覚悟。闇に落ちるのですよ、あはははは」
「やべ、やべぇよ、イメージとまらねーよ!! ははははは」
「ふふふふふふ、わたしの、わたしのじだいがきたのですねぇ!!!!」

 開けた扉をそっと戻す。

「羽入、もう一眠り」
「わかったのです、ルイズ」


 だめね、昼ぐらいまで国政が止まるわ。
 とりあえず、政務担当者に指示出さないと。
 はぁ、だから姫様の面倒は嫌なのよねぇ。
 ・・・少なくとも公国への親善渡航は決まってるから、その案件を話すまで帰れないし。
 確かに遊びはこっちで提供したようなものだけど・・・

「・・・羽入、もしかして、親善渡航の話って罠かしら?」
「ルイズ、気づかなかったことにするのです。そうすれば、その努力している時間だけは幸せでいられるのです」

 ・・・なぜかしら、目から汗が出てるし、止まらないわ。
 ・・・なぜかしら、寒くもないのに体のふるえが止まらないわ。

「やっぱ、あのバカたちを正気に戻す方が先決ね」
「その判断を支持するのですよ、ルイズ」

 くるっと反転した私は、再び特設会場の扉のノブをつかむ。
 力を込めて扉を開くと、なぜか目の前の光景が変わっていた。
 きらびやかな朝日の中、玉座に座るアンリエッタ。
 その隣で慈愛の表情の枢機卿。
 そして、にこやかな笑みのフレデリカと圭一。
 ・・・あれ、さっきの光景と違いすぎない?

「ルイズ、深く考えてはだめなのです」

 賢者の笑みで羽入が微笑む。
 あ、これだめだわ、フレデリカと同じ顔だもの。

「あらルイズ、よく眠れて?」
「はい、姫様。みなさんが宵越しで秘密会合をなさっている中、お休みしてしまって申し訳ありません」
「いいのですよ、ミスヴァリエール。貴女にはアンリエッタ様の随行同行していただかなければなりません。いつも輝いていていただきたいですからな」
「そうなのですよ、ルイズ。輝く笑顔のルイズが大好きなのですよ」

 ・・・あ、もういいや、これが現実。

 だって、フレデリカが私を好きだって言ってくれたんですもの。
 うん、フレデリカ、私も大好きよ。

「さすがなのです、梨花。その黒さ、かわらないのです」

 羽入の台詞も上滑り。
 ふふふ、フレデリカ、覚悟なさいね。










 ナンセンスギャグ「無駄○モ無き国政」。

 正直、これほど国政というモノをバカにしている話はないだろう。
 国政における重要案件、外交を麻雀の勝負でつけるという内容に、思わず本を床に叩きつけた父上だったけど、しばらくして先が気になったのか読み続け、最後には笑っていた。
 そんなに面白かったのだろうか、と思って聞いてみると、兄上たちも同じ笑いどころだったらしい。

「ギーシュ、これは大人にならんと解らん」「そうですね、父上」
「あははははは」

 父上や兄上たちの話がよくわからなかったが、逆にこれが解るようになるということは、大人の証なのかも知れないと思った。
 とはいえ、兄上たちが共通見解だったのは、「イカサマ」が創作の嘘だということ。
 まぁ、目の前でみないと信じられないよね、うん。

「って、誰か出来るのかあれを!?」
「ええ、父上。うちの団長やその友人たちは、先日『ツバメ返し』を実演しました」
「「「なんだってぇーーーー!!」」」

 ああ、父上たちもノリがいい。
 というか、身内で「なんだってー」は結構恥ずかしいかも知れない。

 で、父上たちに説明は出来るけど、正直あのときの光景を、未だ信じられない気持ちもあるので、説明しきれるか自信がない。











 男子寮のサロンは、今や「雀荘」といって過言無い状況になっていたりする。

 そのサロンは今、熱くなっていた。

 なにしろ、あの「無駄○モ無き国政」で行われていたイカサマを、猫の騎士団団長や、勇者ケイイチが実演するというのだから!

 いわゆる、ニギリや差し替えは手品の範囲だが、目の前で行われた「ツバメ返し」はあり得なかった。
 目の前で、「1・2・3」とカウントされていたのに、どうやったかが解らなかったのだ。
 デティクトマジックを常時展開していたが、魔法が使われた様子はなく、正に「技」だったのだ。
 驚きの光景に声をなくしていた僕たちだったけど、ふらりとやってきた団長の盟友たるミィ閣下と女神レナが加わったところで、恐ろしいことが始まった。

「ありありで、ひさしぶりにやるです」
「お、いいねー、おじさん本気出しちゃうよ?」
「ふふふふ~、負けた人はお持ち帰りだよ~」
「・・・サハラまでは勘弁してほしい」

 暗い表情の勇者ケイイチだったけど、試合は接戦に次ぐ接戦だった。
 というか、ふつうに打っているように見えるのに、暗号で組んだり裏切ったり横流ししたり受けとったりしていると予言者ハニュウは解説してくれたけど、誰もそれを見抜くことが出来なかった。

 数時間に及ぶ勝負の結果、一位、団長。
 最下位、女神レナ、という結果になった。

 で。

 彼らの恐ろしいところは、最下位には罰ゲームが待っていると言うところだろう。
 今回の罰ゲームは「ネコミミ+スクミズ+セーラー+ハイソックス+めがね」というコラボ衣装で一日生活するという、男の夢を体現したかのようなもので、生涯団長についてゆくと確信した瞬間だった。

 実はこの衣装の影響で、男子寮は女神レナを崇める宗教が生まれた。

 スクミズ至上教、ハイソックス丸だし教。

 男子のほとんどはどちらかに入っていて、宗教闘争もあるのだが、だいたいは麻雀で決着をつけることになっている。
 そして相手に主張をのませ、妹や家族に衣装を着せさせ、布教するという罰ゲームがあるのだが、さすがに彼女には強要しないのがルールだ。
 そう、我々は選ばれた存在、紳士へんたいなのだから!










 ふえーん、さすがに罰ゲームまでさせられるとは思わなかったよぉ。

 ありあり麻雀が懐かしくて参加したけど、最終的に他の三人が敵に回って陥れられちゃった。
 圭一君は最後まで味方だと思ってたのに、実は最初から魅ぃちゃんと組んでたとは思わなかったよ。
 逆にすべてをコントロールしているように見えて、私を身代わりにし続けることでトップにたった梨花ちゃんは、さすがだと思う。
 まぁ、この衣装は恥ずかしいけど、圭一君が興味深そうにのぞき込んでるから、いいことにしよっと。

 ・・・あ、そうだ。

「梨花ちゃん梨花ちゃん」
「何ですか、レナ」
「麻雀セットをいくつかと、「無駄国」何セットかを回してくれる?」
「・・・一応、評議会には『ナンセンスギャグ』だって正確に伝えることが条件なのです」
「・・・ええ~、それじゃあ面白くないよ」

 だってほら、これから戦争だってとき、両軍を挟んだ砂漠に何故か雀卓が! って、萌える展開だよね?

「「「「「おおおおおお!」」」」」

 ほらほら、理解者多数!

「戦争の泥沼化が必至なのです」

 えー、絶対に平和になるってば!

「御花畑はうちの姫だけで十分なのですよ」

 ぶー。
 まぁいいけど。

「レナ、いま、ばれなばければいいと思ったですね?」
「・・・えへ」
「支店長によく言っておくのです」

 あーん、私の野望がぁ!

「評議会とて、そこまでではないぞ、レナ」

 ビシャは黙って。


・・・名作ですよ? 「無駄ヅ○無き改革」w

 

(4,147文字)