第三十七話「学園祭開催」が生まれて
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やっとこさ、開催ですよ。
とはいえ全部回れるわけではありませんので、ダイジェストになりますがw
第三十七話「学園祭開催」が生まれて
「トリステイン魔法学院オープンキャンパス「学園祭」を開催する!!」
学院長の宣言で始まった「学園祭」。
光系の魔法が入り乱れ、歓声が溢れた。
生徒達は模擬店や出展の準備で昨夜から徹夜で、結構既に疲れているのですが、徹夜ハイでイイカンジなのです。
というわけで、猫の騎士団と魅惑の妖精亭合同の企画「猫と妖精喫茶」の開店なのです!
「ケットシーなお姉さんと騎士のダブル攻撃で、老若男女狙い撃ちなのですよ!」
「「「「「りょうかい!!」」」」」
給仕のお姉さん達にも猫尻尾と猫耳を装備させた途端、うちのデブ猫が鼻血耳血などを流して倒れたのです。
このまま埋葬、と埋めたら即効で出てきて、泣きならがボクに縋ったのです。
「団長、団長! 後でこの衣装を僕にも譲ってください!」
「彼女ができたら譲ってあげましょう」
「絶対彼女を作るぞ!!」
「「「「「おおおおおお!!」」」」」
流石猫の騎士団、賛同者には事欠きません。
「では、ボクは女子部のほうにも顔を出してくるのです、後を頼みましたよ?」
「まかせてちょうだい、フレデリカ様」
今日は昼間の営業ということで、男装っぽい格好をしてくれたフレディーなミレディー。
たのむのです。
ちょっと離れた所にある女子部の有志出展「F様がみてる」。
これは学内でしか閲覧されていない出版物で、イザベラ検閲を通った作品を自由に閲覧できるコーナーだそうなのです。
わりとギリギリだったのですが、先日先行閲覧した某教皇がリストに丸を付け始めたのです。
何事かと思いきや、チェックの入った作品を複製させて欲しいという要望リストだったのです。
じゃぁまぁ、「教皇お勧め」ってリストと似顔絵を付けた所、我こそは「貴人 (奇人)」という方々が集まってリストを作り始めたりなんかしたのです。
だから閲覧スペースよりも「お勧めリスト」のほうが展示面積が大きいなんていう本末転倒振りになっているのです。
ちなみに、教皇はBLっポイ友情モノがお勧め。
某教区の異端審問管は、純愛「はーれむ」モノ。
某狂王予備は、政経がらみの恋愛モノ。
で、某国の従姉妹姫は、戦場の愛情と友情系+始祖みて。
ボーイズエディションは必須と訴える文章の長いこと長いこと。
この辺は教皇と被ってるのです。
「フレデリカ様、いかがですか? 優雅にまとまってますかしら?」
「はい、かなりの優雅さに驚いているのです。」
なにせ書かれているのは欲望、読んでいるほうも欲望、で、展示は優雅。
ありえない組み合わせなのです。
当然といいますか、当たり前といいますか、始祖みて展示系は少なくありませんが、やはり男女合同の「始祖みて喫茶」は好評なのです。
作品内の制服を着た男女が給仕してくれたり、ユミーナやユウーキの扮装をしさせてくれる姿などを見せ合ったりするコーナーがあり整理券乱舞の状態なのです。
すでに本日中の入場も難しい状態になっているというのだから困ったものです。
「ま、人気は仕方ないだろ? あたしだって、侍女連中を抑え切れなかったし」
イザベラ様も「始祖みて」扮装中なのです。
お下げを前にたらして「ヨシーノ」の格好なのです。
彼女のキャラは女子に大人気なのです。
中の人の地位を知らずに、嬉しそうにみんなが手を振っているのです。
「侍女の方々は?」
「各所に散ったけど、そこの喫茶で嬉しそうに給仕してるのが大半だね」
まったく、遊びに来てるのに侍女仕事とは、何を考えてるんだろうねぇ、とか嬉しそうに語っているのです。
イザベラ様はかわいいですねぇ。
「で、イザベラ様は、みんなのタメにここを動かずなのですか?」
「ち、ちがうよ。私がヨシーノのはまり役だって言ってくれるから、ちょっと手伝ってるだけだよ」
ツンデレなのです、ご馳走様なのです。
別宅に母上を迎えにいったところ、お客さんが来ているというのです。
キュルケの伝で会いに来たという貴族さんで、ボクにとても縁深いそうなのです。
だれなのでしょう?
客まで初めに目に付いたのはキュルケ。
小さく手を振っているのですが、その隣にいる貴族の娘さんには見覚えはありませんでした。
が、どこかで会った気がするのです。
どこでしょう?
思わず小首を傾げると、その姿を見て、二人は驚きで顔を歪ませ、そして泣き始めたのです。
「だ、だ、じょうぶなのですか?」
「・・・梨花ちゃんだ・・・」
「梨花ちゃまなんですね・・・・」
「・・・・え?」
すっとボクを抱きしめた二人は、ボロボロ涙を流しています。
「梨花ちゃん、梨花ちゃん、梨花ちゃん・・・。」
「梨花ちゃま、梨花ちゃま、梨花ちゃま・・・・。」
「も、もしかして、魅ぃと詩ぃなのですか?」
「「うん!」」
園崎魅音、園崎詩音、彼女たちも転生していたのです!!
込み入った話と言うことでキュルケは席を外してくれて、今は三人だけになりました。
二人の記憶は、あの皆殺しの後以降らしく、その後は記憶にないようでした。
一応、その後に移った世界でみんなの協力もあり運命を打ち破れたことを報告すると、本当にうれしそうに喜んでくれたのです。
こんな二人だから僕は協力を惜しまないのです。
聞けばゲルマニア貴族に転生していた二人は、こちらでも双子だとか。
で、いろいろあって、僕の本を見る機会があって、間違いなくボクであることに気付いた二人は、結構苦労して会いに来たそうなのです。
「いやー、まいったまいった。これで別人だったら、ハラボテジジイの妾に行かされるところだったよ~」
「おねえはまだ良いじゃないですか。私なんか、端女に売り飛ばされる所ですよ」
「「あははははは」」
って、結構面倒な事になってるのですね。
「「で、なんかやらせてくれない?」」
儲ける方向で、というのが涙を誘うのです。
で、基本的に何でもいいけどお金は恵むのなし、ということなのでひとつの仕事をお願いすることにしたのです。
それが・・・・
「「製紙革命?」」
「そうなのです。ハルケギニア中で紙の需要が高い癖に生産量が低いのですよ。だから向こうの知識が深い二人に、製紙革命をお願いしたいのです。買取なら任せて欲しいのです。研究開発費も私費で出すのですよ?」
「「うっわ・・・・・・」」
本気で仕事を振ってきて驚いてる二人なのです。
とはいえ急務なのですよ。
「いやぁ・・・こっちの梨花ちゃん、頼れるなぁ・・・。」
「いっそ、嫁にもらってもらえません?」
こっちでは男だと解った途端その態度はどうかと思うのですよ?
「いやいや、ほら、こっちの世界では、金と政治力が全てじゃない? 両方持ってるって価値高いし、あたしらの事わかっててくれるしねぇ。」「そうそう、結構ねらい目かなーとか」
やめとくのです。
そういう話題になると・・・・・
「おまちなさい!! フレデリカは私の嫁よ!!」
出ましたね、ルイズ。鉄板反応ありがとうなのです。
突然表れたルイズに驚いた二人だったけど、静々貴族の礼をとったのです。
「はじめまして、ミディリアム=オーファニア=ド=オニキス。ゲルマニア貴族でございます」
「スジャーラ=アリステレス=ド=オニキス。ゲルマニア貴族でございます。」
見事な貴族の礼に、反射行動で礼を返すルイズ。
「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。トリステイン貴族よ」
「まぁ、初めての物語の人!」「素敵ですわぁ。」
「あ、あの、その呼ばれ方は好きじゃないのよ」
「では、「狙撃」」「「狙撃」、すてきですわよね~」
「どこがよーーーーー!!」
詩ぃも魅ぃも弄りどころを心得ているのです。
でも、これはボクの玩具なのですよ?
「・・・はぁはぁはぁ、つまり、フレデリカの仲間、そうなのね?」
「「ご名答~」」
「なんなのかしら、このフレデリカを複数人相手にしているみたいな疲労感は?」
「「「ボクなら常に複数人いますよ?」」」
「意味なく偏在つかうなーーー!!」
「「「ルイズの美味しいツッコミがあるなら、結構ありなのですよ?」」」
あれ、詩ぃも魅ぃも呆れてるのです。
この程度は日常なのですよ?
だって、この瞬間にも周囲警戒で偏在を周辺に潜ませているのですから。
「梨花ちゃま、普段どういう生活してるんですか・・・?」
「トイレに入っているとき以外、いつ訓練開始されても偏在を身代わりに逃亡して罠を仕掛けられるようにする、これがヴァリエールでの私生活でしたよ?」
「そうね、そんな感じだったかしら」
なぜかキュルケやタバサも絶句してるのです。
おかしいですね?
これはマティーの伝統的な特訓だと聞いたのですが?
母上に詩ぃと魅ぃを紹介すると、実に嬉しそうに対応してくれた上に、一緒にみて回りましょう、といってくれたのです。
母の愛の上限なしさは感動なのです。
でも、母上中心で回るのですよ?
「ふーちゃんは私ばかり構わなくてもいいのよ?」
「息子が母上に甘えちゃいけませんか?」
ということで、学院内を案内することになったのです
もちろん、いつの間にかこの場にいた学院三人組と名高いキュルケ・タバサ・ルイズは、例の娘「たち」を案内のために再び学園内に消えましたが、すぐにでも合流できるでしょう。
魅音・詩音共にハルケギニアっポイ顔なので見た目が雛身沢とはかなり違います。
それでもフレデリカが気付けたのは、可能性の世界を超えてきた経験によるものです。
て、単純に「勘」なんですがw
※今回の元ネタ
更新なし
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