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第二十九話「学園祭」が生まれて

トップページ > 神代ふみあき書庫 > 非赤松椎名系作品 > フレデリカとゼロ魔 > 第二十九話「学園祭」が生まれて





さて、思いっきり閑話です。

宣言しちゃうとつまらないですが、色々と動いています。
それが日常というものです。



第二十九話「学園祭」が生まれて


 最近、学院にいらっしゃれないフレデリカ様のお部屋は、すでに多くの女子の集まる社交場になっていた。
 先住であるタバサさまはさておき、入れ替わり立ち替わりでみなさんが楽しんでいらっしゃいます。
 この部屋では、侍女でも貴族であっても自分でお茶を入れる習わしになっているせいか、皆さん結構お茶を入れるのがうまくなりました。

 もちろん、本職には未だ遠いのですが。

 この部屋の掃除も自ら行うのが習わしで、侍女も貴族もありません。
 この部屋を使うものが掃除をする、そういうルールになっています。

 もちろん、自分部屋を掃除するとか洗濯を自分でするという流れにはなりません。
 これを自分でしてしまえば、侍女たちの仕事を奪うことになりますし、彼女たちの収入源を奪うことになるからです。
 貴族と言えども色々な価値観がありますが、それでも他人御収入源をひやがらせて良いわけではありません。
 だから、彼女たちも文句もなしに、逆に「ラッキー」とばかりに洗い仕事をしているのです。
 ただ、女子寮の方々は洗い物や掃除に関して気遣いしていただいているようで、侍女たちの評判も上々です。
 この「館」にしろ、「始祖みて」にしろ、フレデリカ様がいらっしゃってから、学院は変わりましたわ。
 人々が融和を望み、心穏やかになり、優しさにあふれた空間になりました。

 ああ、フレデリカ様。





 デスマーチ、終了なのです。

 あまりにも辛いので、起承転結をパターン化してブロックを作って、組み合わせで物語にして後で整える方式を導入したところ、どうにかこうにか終わったのです。

 手抜き? 上等なのです。

 こんなアリキタリな幸せ物語なんか、誰もみたいはずもないのです!!
 ・・・とはいえ、持ち前の凝り性のせいか、全部に色々と手を加えてしまったのが悔しいのです。
 ああ、御花畑め、呪ってやるのです・・・。 

「ほぉ、さすがの「物語」も息切れしていますね、内容が」
「幸せの形なんか凡百に決まっているのです。不幸にこそバリエーションがあるのですよ・・・・。」
「至言ですね。」

 うんうんと頷く御師匠様。
 くそー、逃げ出せないように見張りがズーッとついていたのです。
 最強の牢番あのですよ、ほんとうに。
 とりあえず、ヴァリエール公爵には二人の出会いのラブラブ物語の「烈風姫カリン」を送っておいたので、帰ったら後悔するのですよ、御師匠様。





 フレデリカ団長解放記念と言うことで、食堂でワインが振る舞われた。
 団長は結構ワイン好きで、浴びるようには飲まないが、結構な勢いで飲むことは有名だ。
 いつもは男女で分かれて座っている食堂も、今日ばかりは入り乱れて祝杯をあげている。

「団長、お勤めご苦労様でしたーーーー!」
「「「「「でしたーーーーー!!!!」」」」」
「聞こえが悪いのですよ!」

 フレデリカ団長の叫びすらうれしい俺たちだった。

「フレデリカ様、新作ありがとうございますぅ!」
「すてきですわ、短編がこんなにいっぱい!」
「はぁ、どれも珠玉の作品ばかりですわぁ・・・。」

 きゃいきゃいと団長に群がる女子を、俺たちは結構余裕でみている。
 まぁ、ほら、団長の著作を「全部」読めるのは男子だけだから、な。
 ほら、あれは女子には読ませられない作品群だし?
 俺たちでも遠慮する内容もあるしなぁ・・・。
 とはいえ、男子寮全体を震撼させた「ブレアヒューブレック事件探」は恐ろしかったし、その世界観が現実を浸食してきているようで怖かった。
 そのその解決編として「アドベンチャーブック」なるものが考案された後でも、俺たちはあの世界観を思い出して背筋を寒くさせていたものだ。
 あの世界観を紙に落としている段階で、団長の頭の中には完成した「それ」があるのだろう。
 明らかに狂気だ、明らかに異常だ。
 しかし、物語としておもしろすぎた。
 あれは、絶対に寮の外に出せない内容だ、というのが男子寮共通の見解だった。
 そんな作品すら読める優越感が、少しだけ俺たちの余裕をもたらせていた。



 が、さすがに侍女の手によって写本が作られ、女子寮に蔓延しているとは知らなかったけど。



 

「フレデリカがこの部屋にいるのって久しぶりね。」
「ルイズ、ここはボクの部屋なのですよ?」
あるじよりも、寮生のほうが出席率いいじゃない」
「キュルケ、それでもここはボクの部屋なのですよ?」
「・・・私の部屋でもある」
「タバサ、君の部屋は隣なのです」
「ここの本棚がなければ、ドアをつけるのに・・・」

 心底残念そうにハシバミチップスをほおばるタバサ。
 これにマヨネーズをつけるのがルイズとキュルケ。
 マヨネーズは、未知のソースとして深く浸透しているのです。
 マヨラーが発生するのも時間の問題なのです。

「でさ、フレデリカ。脚本の話考えてくれた?」
「キュルケ、もうその話は当分聞きたくないのです」

 キュルケは「アルビオンの休日」風の「ラ・ヴァリエールとツェルプストー物語」を書いてほしいと言ってきているのですが、そちら方面の創作意欲は売り切れなのです。

「・・・私は「始祖みて」の新作いっぱいで大感謝」
「私も、結構新作いっぱいでうれしいわねぇ。」

 タバサとルイズはジャンルを問わず読む派なので、出した分だけ楽しめるのが強みなのです。
 同じようで違うのが、ガリアの第一王女。
 結構好みの幅は広いけど、好み以外の酷評がひどいのですよ。

「そういえば、フレデリカ。」
「何ですか、ルイズ」
「このさ、「始祖みて」のさぁ・・・・・」




「学園祭ってなに?」



実に解りやすい引きですw

次回をお楽しみに~


※今回の元ネタ
ブレアヒューブレック事件探 ・・・ ひぐらしのなく頃に

4/22 修正なのですよ~

(2,326文字)