原子力安全・保安院
中部電力は、浜岡5号機について、平成23年5月6日付けの経済産業大臣からの運転停止要請を受け、原子炉停止後の作業を行っていたところ、原子炉施設内に海水が混入する事象が発生しました。原因を調査した結果、復水器の細管損傷により復水器内に大量の海水が流入し、原子炉施設内の広域に海水が混入していることが確認されました。
その後、各施設の点検を実施したところ、復水貯蔵槽に計40箇所の孔が確認され、底部の複数の孔については内張り材を貫通していることが確認されました。このため、中部電力は原子炉等規制法に基づく報告を当院に行い、当院は、海水流入による原子炉施設全体への影響について調査し、その結果を報告するよう中部電力に指示し、中部電力から中間報告が提出されました。
上記事象について、大量の海水が原子炉本体まで入り込んだ事象は世界的に見ても例のない事象であることから、海水による原子炉施設全体への影響について検討を行う必要があるため、本事象に対して検討すべき内容や中部電力から提出された報告書内容に対する評価等について、専門家の意見を聴取しつつ検討を進めてきましたが、本日(平成24年9月14日)、その検討状況をとりまとめました。
本件についての対応は、今後、発足する予定の原子力規制委員会に引き継ぐこととします。
資料 中部電力株式会社浜岡原子力発電所第5号機における原子力施設内への海水流入の影響調査に対する検討状況(概要)(PDF形式(271kb))
(別紙) 浜岡原子力発電所5号機における原子炉施設内への海水流入の影響調査に係る検討状況(PDF形式(370kb))
参考1 浜岡原子力発電所5号機 復水器細管損傷事象に伴う原子炉施設への影響について(PDF形式(12128kb))
参考2 浜岡5号機 海水流入に係る意見聴取会におけるご意見に対する回答(PDF形式(6743kb))