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宇部の歯科医、肺結核 患者ら96人、感染者有無確認へ
2013年11月7日(木)掲載
山口県は6日、宇部市内の歯科診療所の歯科医師が肺結核と診断され、せきの症状が出た8月から診断された10月までに280人の診療を行っていたことが判明したと発表した。感染症法に基づき、この医師と接触した人の健康診断を実施して感染の有無を確認する。

県健康増進課によると、肺結核と診断された歯科医師は宇部健康福祉センター管内(宇部、山陽小野田、美祢市)に在住の30歳代女性。8月11日に軽いせきの症状が出るようになった。職場の定期検診で胸部レントゲンに異常があったため精密検査を受け、10月17日に肺結核と診断された。同18日から結核専門医療機関に入院している。感染経路は不明。診断される10月17日まで診療を続け、診察時には常時、医療用マスクを着用していたという。

歯科医師が勤務する歯科診療所のほかの職員18人を検診したところ、2人が感染していた。医師から感染したのかは不明で発病しておらず、他人に感染を広げる可能性はない。予防投薬をしている。

県は結核予防会結核研究所や県内の結核専門医と協議した結果、歯科医師の診療を受けた患者のうち3回以上受診した76人、乳幼児や免疫不全疾患患者、人工透析患者、糖尿病、がんなど感染した場合に発病しやすい基礎疾患のある18人の計94人、歯科医師の家族ら2人を対象に宇部健康福祉センターが健康診断を実施する。新たに結核患者が見つかった場合は、健康診断を実施する範囲の拡大を検討する。

健康相談窓口を、宇部健康福祉センター健康増進課地域保健班(TEL0836・31・3200)と県庁健康増進課母子保健・感染症班(TEL083・933・2956)に相談窓口を設置した。対応時間は平日の午前8時半から午後5時。

歯科医師が診療を行った歯科診療所は、診療を受けた280人に対し説明会を開く。
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