今村、新球挑戦！“内海チェンジ”で左腕王国結成だ

鏡の前でタオルを使い、シャドーピッチングする今村

　巨人・今村信貴投手（１９）が７日、“内海チェンジアップ”習得で、巨人史上初の左腕２ケタトリオ結成を目指す。Ｇ球場の室内練習場でブルペン入りし、新球を５球試した。「まだまだですけど、何球かいいボールがありました。まだひっかかる感じがあるので、内海さんのようにうまく抜けるようにしたい」と向上心を見せた。

　今季は９月２３日の広島戦（東京Ｄ）でプロ初勝利を挙げ、日本シリーズでも２試合に登板するなど、飛躍を遂げた。だが、手応えを得た一方で「スライダーともう一つカウントが取れる球が欲しい」と課題を挙げていた。

　今村の特徴は、１４５キロ前後の直球と９０キロ前後のスローカーブで緩急を使い、決め球はフォークだ。だが「来季は相手にも研究されるし、成長しないといけない」。そこで今オフにチェンジアップの本格導入を決意した。理想は内海のような、外に沈むボールだ。

　今年の春季キャンプで、尾花２軍投手総合コーチから握りを伝授され、ファームの試合では試したが「使えるようなレベルじゃなかったです」と封印していた。来春のキャンプでは「チャンスがあれば、内海さんに握りや抜き方を聞いてみたい」と意欲を燃やし、１２０キロ台後半の打者のタイミングを外すボールを習得できれば、投球の幅は広がる。

　今季はサウスポーの内海が１３勝、杉内が１１勝をマークした。先輩２人に続き、今村が２ケタ勝利を挙げれば、プロ野球でも過去４球団しか達成していない２ケタ左腕トリオが結成される。「まずは開幕ローテーションに入れるように頑張りたい。最終的には２人に続いて、１０勝できるようになりたい」。１９歳は左腕王国の一角を担うつもりだ。

　◆今村　信貴（いまむら・のぶたか）１９９４年３月１５日、大阪・四條畷（しじょうなわて）市生まれ。１９歳。太成学院大高では１年秋から背番号１。３年夏の府大会では４回戦敗退。２０１１年のドラフト２位で巨人入団。今季はイースタン・リーグで１０勝（３敗）を挙げ、９月１６日の広島戦（マツダ）で１軍デビュー。３試合に登板し、１勝１敗、防御率２．１２。１８０センチ、７８キロ。左投左打。背番号６５。年俸６５０万円。