猪木氏、北朝鮮から帰国「非は非として受け止める」

北朝鮮から帰国し、報道陣の質問に答えるアントニオ猪木参院議員

　北朝鮮を訪れていた日本維新の会のアントニオ猪木参院議員は７日夜、中国・北京経由で帰国した。羽田空港での記者会見で「（日朝間の）扉を開け、壁を少しでも崩す役割をしたかった」と訪朝の目的を説明した。参院の許可を得ないままの渡航に与野党から処分を求める声が強まっており、自民党は懲罰動議を提出する方針だ。

　参院議院運営委員会の岩城光英委員長は８日に猪木氏と会い、事情を聴く。日本維新も独自に聴取した後、党の対応を決めるとしている。

　会見で猪木氏は「けんかをするつもりはない。非は非として受け止める」と強調。同時に「政治活動に障害がないようにしてほしい。理解していただければありがたい」と述べた。

　議運委は１０月３１日の持ち回り理事会で不許可を決めた。これに対し猪木氏は１１月１日に出発し、北京を経由して２～７日の日程で北朝鮮に滞在した。金正恩第１書記の叔父で最側近とされる張成沢国防副委員長や金永日朝鮮労働党国際部長と会談した。

　猪木氏によると、日本人拉致問題も話題に上った。国会議員団の北朝鮮訪問を打診したところ、北朝鮮側は「喜んでお受けする」と答えたという。

　北朝鮮滞在中の４日には、猪木氏が理事長を務めるＮＰＯ法人が平壌に事務所を開設した。

（2013年11月7日23時07分  スポーツ報知）

Tweet