それは世界の業だった (ドロアテ)
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今回は番外編で短いです。



ふもっふ~劇場そのいち

これは、相良洋介が駒王学園に入学しておよそ半年が過ぎたときの話。






その日もイッセーは昼飯のパンを買いに購買まで走っていた。現在の駒王学園には、もともと在る購買と昼休みにやってくる外部の購買の二種類がある。イッセーが目指すは外部の購買。ここの品揃えはすばらしくおいしいということで有名だった。

イッセーが到着する頃には、購買の前は人、人、人の群れだった。

(ちっ、毎度ながらおおい!だが、負けるわけにはいかない。焼きそばパンとコロッケパンが俺を待っているのだから!)

訳の判らぬことを考え、意味のない使命感に燃えながら人の群れをかき分け突き進む。途中、女子とのボディタッチ(意図的でない)に鼻の下を伸ばし、この年頃特有の女子の匂いに刺激されながらイッセーは突き進み、やがて

「おばちゃぁぁん!焼きそばパンとコロッケパン、一つづつくれぇぇぇ!」
「あいよ」

無事に買えたイッセーは、ホクホク顔でその場を離れようとした時に見知った顔を見つけ声をかける。

「おぅ、ヨウスケどうした?珍しいな。お前がここにいるなんて」

そこにいたのは、つい最近仲良くなった相良洋介。可愛らしいポーイッシュな女の子に見えるが実際には男子生徒である。その日本離れした言動と行動でつい最近まで一人ぼっちだった生徒でもある。

「うん、いやあいにく糧食を切らしていてな。パンを買いに来たのだが…」
「あぁ、なら早くいかないと売れきれちまうぞ」
「なに!?それは困る」
「なら、突撃あるのみだ。でかい声で注目を集めてはっきりと要求する。これでばっちしだ」
「ふむ、なるほど」

洋介は得心がいったように群れに近づくと脇からSIG SAUER P226を取り出し、装填。銃口を空に向け発砲。

パァン!

喧騒が無くなり、静けさが周りを支配する。イッセーはこれでもかとくらいに口を開き、頬からは汗が一滴垂れ落ちた。購買に群がっていた生徒たちは突然の発砲音に固まってしまっている。

誰もがその原因の洋介に注目する。

洋介は拳銃を皆に突きつけ。

「コッペパンを要求する。…邪魔立てするなら、射殺する」

その一言と共に先ほどまで硬直していた生徒一同が悲鳴を上げながら退避して行く。しかし、その退避先が悪かった。そこには購買のおばちゃんとパンがあった。しかし、命の危機となっている生徒たちにそんな事を考える余裕はない。おばちゃんをパンを押しのけ逃げていく。その光景を見ていた洋介は、

「イッセーこれでよかったのか?」

次の瞬間にはどこからかだしたのか、ハリセンを振りかぶるイッセーの姿があったとか。


というわけで、フルメタパニックふもっふからでした。
ちなみに何回かにわけてやります。
洋介のしゃべりが違うと?
元々はこっちがデフォルトです。原作時のしゃべりは、一部の女子による行動が原因なのdesu

お気に入りが徐々に増え、うれしい限りです。登録くださった皆様さりがとうございます!

感想・評価もいただけると更に嬉しかったり…

登録・感想・評価はいわゆる民主的小説である本作にとっては、支持率となります。それ如何によって方針が定まるので良しなに。

アーシアのヒロイン化なのですが、現在同率となっているため、進退窮まっております。そのため、本日21時までに追加の票をもって決めます。アーシア主人公に、いやいやイッセーに。いや、ここは大穴を狙って木場キュンにといった方々ぜひぜひ感想をお願いします。

この小説は読者の皆様と共に民主的な方法で進化するものであります。


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