みのもんた 経営の水道会社「倒産を覚悟した」
渦中の次男・御法川雄斗(みのりかわゆうと)氏(31)は不起訴となったが、「夢だった」という報道番組を追われたみのもんた。追いつめられた「朝の顔」が本誌に語ったインタビューの中で、自身が手がける水道メーター販売会社の談合事件と経営危機についてもその真相を明かした。
みのには100人以上の社員を抱える水道メーター販売会社「ニッコク」の社長という顔もある。
「うちは規模の小さい会社で、赤字を僕の芸能の収入で補填してきました。でも、それもほとんどゼロになる。非常に厳しいです。初めてお話ししますが、この1カ月半の一番大きな話は、工場と会社の整理でした。僕の給料は全部カットしますが、それでもどこまで生き残れるか。全国に4カ所、水戸と諏訪と名古屋と和歌山に工場があったんですが、3カ所を閉鎖して和歌山に集約するつもりです。従業員の数も減らさなければならない。それがつらい」
実はニッコクのオフィスにかつて、トヨタ自動車の豊田章男社長が突然、来訪したことがあった。その理由をこう明かす。
「トヨタがリコール問題で米国内で責められた時、豊田社長は現地に行って涙を流して従業員に語りかけていた。『朝ズバッ!』でそれを紹介して『やっぱり世界のトヨタだなあ』と言ったら、後日、豊田社長が『うれしかった』と、事務所に会いに来てくれました。だから僕も工場に行って、従業員に頭を下げて説明しなければと思っています」
「ニッコク」は2003年に談合事件で東京地検特捜部の捜索を受け、公正取引委員会の排除勧告を受けた。このことも、みのの過去の不祥事として頻繁に報道されている。
「談合事件の話もオモチャにされてますけど、水道メーター業界は上場会社が2社しかなくて、その2社が全部牛耳って談合をやっていたんです。我々零細企業は言いなりの値段を出さざるを得なかった。上場していた1社が倒産してからは値段のたたき合いになり、東京都水道局に入っていた四十数社のうち、残ったのは5社です。なんとか会社を残したいと思っていますが、年末どうなるか。覚悟はしています」
妻子を抱え、無職となった次男を自社に入れるのではないかとも噂されるが、きっぱりと否定した。
「あいつにはそんな実力がない。僕は幸か不幸か30代前半で文化放送を辞めざるを得なくなって、当時は従業員18人の『ニッコク』の営業で10年間、走り回りました。今でもメーターを自分で組み立てられるし、図面も描ける。上場会社は楽に仕事をとっていくのに、こちらは頭下げてペコペコして……『何くそ!』と思いました。銀行にお金を借りるために逗子にあった自宅を担保に入れて、すべてをなくすかもしれないと思ったこともあります。その借金を返し終えた時の登記簿は、今でも記念にとってある。雄斗は、まだ本当の生きるつらさをわかっていない。まだこれからだと思います。今、子供と向き合って、親の大変さを身をもって感じてほしい。そして立ち直ってほしいです」
※週刊朝日 2013年11月15日号
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