中央線の高架下活用 「スイカ」使って自転車シェア
(ビジネス - 2013年11月6日)
JR中央線の武蔵境駅と東小金井駅では、ICカード乗車券「スイカ」を使って自転車を借りることができるシェアシステムが始まりました。
自転車シェアはJR中央線の高架化による空きスペースを活用しようと始まったもので、武蔵境駅・東小金井駅近くの高架下と、東京農工大学に貸し出しポートが設置されました。登録すればこの3カ所で24時間、自由に自転車を借りて返却することができます。
会員証は普段使っているスイカなどのIC乗車券で、電車に乗るように気軽に自転車を借りることができる点が特長です。都市型レンタサイクルの登録はクレジットカードが必要な場合も多くありますが、このシステムではIC乗車券を持っていれば新たにカードを作る必要はありません。3カ所のポートで合わせて200台の自転車が用意されています。定期利用は月に2500円、一時利用は最初の30分が100円で、1時間ごとに100円加算されます。JR東日本企画の萩原浩平執行役員は「これからは単体の駅の利用ではなく、地域との共生も含めると駅からいろいろな所に移動する手段としては自転車は非常に便利な交通手段。1人1台という時代からシェアするという形で駐輪場自体の有効スペースの活用とか、街の回遊性を高めるとかそういうことが考えられる」と話します。今月末までは登録すれば無料で利用できる「お試しキャンペーン」が行われます。
今後は駅周辺の公園、バスターミナルなどにポートの増設を検討しているということです。
駅前の放置自転車対策として行政がサイクルシェアに取り組んでいる例はありますが、JRによるサイクルシェア事業は都内で初めての試みです。スイカやパスモなど鉄道やバスで利用しているIC乗車券がそのまま会員証として支払いできる手軽さが最大の特長で、1日500円の「当日限り」のビジター利用も可能だということです。