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【大リーグ】

ダルビッシュ、サイ・ヤング賞候補 地元は複雑?「レ軍の時間が減った」

2013年11月7日 紙面から

 レンジャーズにとってはバッドニュース!? 全米野球記者協会(BBWAA)は5日(日本時間6日)、同協会所属の記者投票で決まる今季サイ・ヤング賞のア・リーグ最終候補3人の中に、レンジャーズのダルビッシュ有(27)とマリナーズの岩隈久志(32)の日本人両先発右腕を選んだ。日本人投手が同賞を受賞すれば史上初。最終候補に2投手も入ること自体が歴史的快挙だが、レ軍地元紙は「快挙ではあるが、ダルビッシュがレ軍の一員でいる時間も確実に縮まった」などとため息交じりに報じた。

 ダルビッシュは今季、登板32試合で13勝9敗、防御率2・83(ア・リーグ4位)も、277奪三振(同1位)でメジャー初タイトル。被打率1割9分4厘もリーグトップで候補入りは順当なところ。岩隈も登板33試合で14勝6敗、防御率2・66(同3位)。被打率やWHIP(1イニングあたりの被安打+与四球)でもア・リーグ上位につけ、十分に資格ありだ。

 サイ・ヤング賞投票では1995、96年に野茂英雄(当時ドジャース)、2008年の松坂大輔(当時レッドソックス)がいずれも4位に入っており、これが日本人最高位。ダルビッシュと岩隈は13日(日本時間14日)の同賞発表前に早々と3位以上が確定、早くも偉業達成となった。

 ダルビッシュが受賞した場合、レンジャーズにとっても球団史上初の快挙となるが、不思議と地元紙はトーンダウン。5日のダラスモーニングニューズ(電子版)は「彼にとって5日は歴史的な日となった。大変喜ばしいことだが、16年シーズン後の契約選択権行使に半歩進んだことも意味し、レ軍の一員でいる時間も減った」と報じた。

 全てはダルビッシュがレ軍入りする際に結んだ6年総額5600万ドル(約56億円契約)の付帯条項に起因する。12〜16年の5年間で<1>サイ・ヤング賞受賞1度及び他シーズンで同賞投票のトップ4以内に入る<2>同賞投票で2位1回及び他シーズンの同賞投票で4位以上に2度入る−のいずれかの条件を満たせば、17年契約(年俸約11億円)についてはダルビッシュ側が選択権を行使でき、レ軍残留か移籍かの自由を得るからだ。

 米複数メディアの報道を総合すると、今季の同賞の本命はもう一人の候補。今季両リーグを通じて最多21勝を挙げたのをはじめ、奪三振、被打率、WHIPなど投手評価指標のどの項目でも上位につけるタイガースの先発右腕マックス・シャーザー(29)のようだが、誰が受賞しようと、レ軍ファンが早くも気が気でない状況にあるのは確かだ。

 

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