豊田市の太田市長(右)からメッセージフラッグを贈られ、笑顔を見せるストイコビッチ監督=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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今季限りで退任する名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(48)が6日、ホームタウンである愛知県豊田市の太田稔彦市長(59)の訪問を受けた。ピクシーは太田市長から日本代表監督として戻ってきてと頼まれると、「そのときは豊田スタジアムで試合をします」と本拠地への愛着を表現。残り2戦となったホームでの連勝締めをあらためて誓った。
喜びも悔しさもこのスタジアムに染み込んでいる。豊田市の太田市長との歓談で豊田スタジアムに話題が及ぶと、感傷的な言葉があふれ出した。
「私のベイビー(赤ちゃん)のようなもの。ずっと試合をしてきたからね」。01年には自らの引退記念試合が行われた。監督としても6年間にわたってベンチに座り続けた。
「豊田スタジアムには思い出が詰まっている」。しみじみと語った。
ホームへの強い思い入れはリップサービスにも表れた。太田市長から「日本代表の監督として戻ってきてほしい」とリクエストされると、ピクシーは「ガンバリマス。そのときは豊田スタジアムで試合をします」と笑顔で返した。
現時点でピクシーが代表監督を務める話に全く具体性はないが、去りゆくレジェンドが代表監督として復活するストーリーは、グランパスファンにとっては最高だろう。
この日ピクシーは、地元のサッカー少年約150人の惜別メッセージを記したフラッグを太田市長からプレゼントされた。懸命に英語で書かれたものもあり、ピクシーは「いつかまた日本で子どもたちとふれあいたいね」と満面の笑み。
ピクシーが愛着ある本拠地で指揮する機会は23日の柏戦と30日の甲府戦だけ。「あと2試合。必ず勝ちます」。ホームへの感謝を連勝締めで表すと力強く約束した。
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