堀江貴文さんの新刊「ゼロ」を読み終えたので、ひとまず読書メモを。刺さることばがたくさんです。
堀江貴文が考える「働く」
・「刑務所の中で、どんなことを考えていましたか?」「刑期を終えて出所したら、最初人あにをやりたいと思っていましたか?」出所後のインタビューで、よく聞かれる質問である。ぼくの答えはこうだ。「早く働きたい、と思っていました」。
・隠すことでもないだろう。ぼくは無類の寂しがり屋だ。よく「ひとりになれる時間が必要だ」とか「誰にも邪魔されない時間を持とう」といった話を耳にするけど、その気持ちがまったく理解できない。これまでの人生で、「ひとりになりたい」と思ったことがないのだ。
・自分の親を悪く言うつもりはないけれど、どうひいき目に見積もっても「普通」の人たちである。どうしてそんな両親から、僕のような人間が生まれたのか。みんなその理由を突き止めようとするのだ。……こればかりは、僕にもよくわからない。
・うちの父は「本」と名のつくものをほとんど読まない。家に書斎がなければ、蔵書さえない。テレビがあれば満足、巨人が勝てば大満足、という人である。
・パソコンは圧倒的に自由だった。ファミコンのように誰かがつくった世界で遊ばされるのではなく、自分が遊ぶ世界を自分の手で作ることができる。コンピュータの技術は日進月歩で進化を続け、この先どうなるんだろうというドキドキも強かった。
・思えば、中学時代の僕には、パソコンという砦があった。どんなに成績が落ち込んでも、パソコンによって自尊心を保つことができた。
・いま、福岡時代の自分を振り返って思うのは、僕にとっての勉強とは「説得のツール」だったということだ。子どもとは、大人の都合によっていくらでも振り回される、無力な存在だ。しかし、勉強という建前さえ掲げておけば、大抵のわがままは通る。
・なにかを待つのではなく、自らが小さな勇気を振り絞り、自らの意思で一歩前に踏み出すこと。経験とは、経過した時間ではなく、自らが足を踏み出した歩数によってカウントされていくのである。
・「カネさえあれば、仕事なんかいますぐ辞めたい」という話なのだし、裏を返すと、「働く理由はカネ」ということなのだろう。……僕の新年とは正反対とも言える考えだ。いまも昔も、僕はお金がほしくて働いているわけではない。
・やりがいとは「見つける」ものではなく、自らの手で「つくる」ものだ。そして、どんな仕事であっても、そこにやりがいを見いだすことはできるのだ。
・失敗して失うものなんて、たかが知れている。なによりも危険なのは、失うことを恐れるあまり、一歩も前に踏み出せなくなることだ。これは経験者として、強く訴えておきたい。
・マニュアルどおりにこなすのではなく、もっとうまくできる方法はないかと自分の頭で考える。仮説を立て、実践し、試行錯誤を繰り返す。そんな能動的なプロセスのなかで、与えられた仕事は「つくり出す仕事」に変わっていくのだ。仕事とは、誰かに与えられるものではない。紙袋折りのような単純作業でさえ、自らの手でつくっていくものなのであろう。
・だから僕は、自分が経営者でなかったとしても、たとえば経理部の新入社員だったとしても、その仕事に「やりがい」を見いだす自信がある。経理部いnは遺族されたとしたら、より効率的な経理決算システムをつくったり、入力時間を半分で終わらせる方法を工夫したりと、どんどん前のめりになって仕事をつくり出していくだろう。そうやって自らの手でつくり出した仕事は、楽しいに決まっている。
・仕事でも勉強でも、あるいは趣味の分野でも、人が物事を好きになっていくプロセスはいつも同じだ。人はなにかに「没頭」することができたとき、その対象を好きになることができる。
・ここで大切なのは順番だ。人は「仕事が好きだから、営業に没頭する」のではない。順番は逆で、「営業に没頭したから、仕事が好きになる」のだ。心の中に「好き」の感情が芽生えてくる前には、必ず「没頭」という忘我がある。
・どうすれば没頭することができるのか?僕の経験から言えるのは、「自分の手でルールをつくること」である。
・突き抜けられる人と、そうでない人の違いは、次の一点に尽きる。物事を「できない理由」から考えるのか、それとも「できる理由」から考えるのか。
・これからの時代を生きるあなたには、「お金」ではなく、自らの「信用」に投資することが求められている。ほんとうに困ったとき、人生の崖っぷちに追い込まれたとき、失敗してゼロに戻ったとき、あなたを救ってくれるのはお金ではなく、信用なのだ。
・ハッタリをかますこと、背伸びをすることは、決して悪いことじゃない。他者からの信用を獲得していくために、絶対に乗り越えなければならないハードルなのだ。80の力しかないのに、100の仕事を引き受け、それを全力で乗り越える。すると次には120の仕事を依頼してもらえるようになる。信用とは、そうやって気付かれていくものなのだ。
・もし、成果に向かって全力疾走することを「努力」と呼ぶのなら、努力するなんて当たり前のことだ。わざわざ「みんな努力しようよ」と野暮ったいことを訴える必要もなく、ただ「成果を出そう」と呼びかければいい。シンプルに、そう思っていた。
・刑務所生活で得た気付き、それは「自由とは、心の問題なのだ」ということである。塀の中にいても、僕は自由だった。
・僕は死を忘れるために働き、死を忘れるために全力疾走し、死を打ち消すために生を充実させていたのだ。
・将来について不安を抱いたり、将来を悲観したことは一度としてない。それは僕がテクノロジーの力を信じているからだ。
・「あなたの夢はなんですか?」以前は照れくさくて口にできなかったけど、いまなら言える飢餓する。僕は、みんなとつながり、みんなと笑顔を分かち合いたい。そのために少しでもいいから、ほんの1センチでもいいから、社会を前に進めたい。
読書メモだけでもザクザク刺さるコンテンツになってますね。これらを題材に、いくつか記事を執筆していこうと思います。
ここでは引用していませんが、幼少期のエピソードは思わず読み入ってしまう力があります。Kindle版は1,120円とお安いので、気になる方はぜひ。万人におすすめできる内容です。