■NPO法人ピースデポ特別顧問・梅林宏道氏

 米国は様々な秘密を持つ一方で、情報公開に関しては懐が深い。例えばイラク戦争時、日本の海上自衛隊による米軍艦への給油活動の実態を、米国の情報公開制度によって明らかにできました。米軍艦の航海日誌の記録によって、非公開だった海自艦船の情報を間接的に得られたからです。

 一方、日本では、市民が情報公開請求した文書を見せぬまま、役所の内部で破棄しているのが実態です。日米の連携を強化する秘密保護法が成立すればどうなるか。日本で神経質にチェックして非公開にした情報が米国から漏れると日本の安全保障が損なわれるとして、米国側の情報公開を縛ることを心配しています。