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【社会】

情報不正取得容疑で男逮捕 逗子ストーカーで情報漏えいか

 千葉県内の女性の家族情報を不正に取得したとして、愛知県警は6日、不正競争防止法違反(営業秘密侵害)の疑いで、東京都目黒区の探偵業小浜博敏容疑者(59)を逮捕した。共犯の男も同日午後、逮捕する。

 県警などによると、小浜容疑者は、神奈川県逗子市で昨年11月、デザイナーの三好梨絵さん=当時(33)=が、元交際相手の男=当時(40)=に刺殺された事件で、男に依頼され、三好さんの住所を調べたとみられている。愛知県警は、小浜容疑者が、公的機関から不正に三好さんの住所を入手した疑いもあるとみて、経緯などを調べる。

 逮捕容疑では、小浜容疑者は今年春ごろ、千葉県内の女性の親族を装って同県内のガス会社に電話。不正に世帯主の情報を入手したとされる。愛知県警は6日午前、東京都内の探偵事務所などを捜索し、裏付けを進める。

 逗子市の事件では、元交際相手の男は昨年11月5日、千葉県内の探偵事務所を通じ、三好さんと夫の氏名をもとに住所を特定するよう小浜容疑者に依頼。住所は同日中に男に伝えられたという。翌日、男は逗子市内の三好さん宅を訪れ、三好さんを刺殺。直後に首をつって自殺した。6日で事件からちょうど1年になる。

 男は2011年6月、三好さんへの脅迫容疑で神奈川県警に逮捕、起訴され、同年9月、執行猶予付きの有罪判決を受けた。捜査当局によると、男は保護観察処分中の昨春、「別の男と結婚した。契約不履行で慰謝料を払え」などと千通を超えるメールを送信。三好さんは逗子署に相談し逮捕を求めたが、同署は脅迫やストーカー規制法の「つきまとい」には当たらないとして、事件化を見送った。

 この事件をきっかけに同法が今年6月に改正され、相手が拒んでいるのにメールを繰り返し送る行為が禁じられた。

 愛知県警は、暴力団捜査を担当する愛知県警組織犯罪対策課の警部(49)の自宅などに10年7〜8月、脅迫電話がかけられた事件をきっかけに、個人情報の漏えい事件を捜査。その過程で、逗子ストーカー事件に関与した探偵業者が浮上した。

 <逗子ストーカー殺人事件> 2012年11月6日、神奈川県逗子市の住宅で、三好梨絵さんが元交際相手の男に刺殺された。同県警は11年、三好さんへの脅迫容疑で男を逮捕した際、三好さんが男に住所を言わないよう依頼していたのに、一部を読み上げていたことが事件後に発覚。県警は個人情報の扱いに配慮の余地があったとの検証結果を公表、警察庁は被害者の個人情報に配慮するよう全国の警察に通達した。ここで読み上げられた住所をもとに、男は、詳細な番地を割り出すことを探偵業者に依頼したとみられる。

(中日新聞)

 

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