安倍晋三政権が、韓国側の卑劣極まる宣伝工作への反撃に乗り出した。日本外務省は「最近の韓国による情報発信」と題し、韓国政府の間違いを指摘・批判する文書をまとめたのだ。これに対し、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、欧州歴訪に合わせて、相変わらずの日本批判を展開している。全面的な言論戦争もあり得る情勢だ。
日本外務省が10月末までに作成した文書は、政府関係者などに対する説明資料。慰安婦問題については「(1965年の)日韓請求権・経済協力協定に基づき『完全かつ最終的に解決済み』であるにもかかわらず、韓国側は請求権協定の対象外としている」と指摘し、90年代以降の隣国の態度豹変(ひょうへん)を批判している。
文書では、韓国憲法裁判所が2011年8月、元慰安婦らの個人の請求権問題に関し、日本政府と交渉しないのは「憲法違反」として、韓国政府に交渉を求める判決を下したことを紹介。この判決などは「日韓関係の基礎を崩しかねない」との懸念を表明している。
日本を貶める韓国側の宣伝工作に対し、日本政府は海外広報予算を増やして対外発信に努めている。慰安婦問題では、米国で記念碑設置の動きが続いているため、外務省幹部は「在外公館に対し、日本の立場を各自治体や有識者、主要メディアに伝える取り組みを強化するよう指示した」と語っている。
一方、韓国の理不尽な日本攻撃も止まらない。