雨霽れ月朦朧の夜

シリア情勢１８

日本ではめっきりシリア関連報道が減ってしまった。
毎日のように、どこを攻略したとか、どこの検問所を破壊したとか、双方が自軍の戦果を報告しているが…
反政府軍の方は、自爆攻撃などのテロ攻撃報道が増えている。一方の政府軍は順調に反政府軍拠点を潰している模様。ただ、反政府軍のテロリストどもはトルコやイラク経由で次々に湧き出すので、モグラ叩き状態。
情勢が一気に傾くような大戦果を挙げるまでには至っていないし、けっこう上位の軍人が戦死したりしている。もちろん反政府軍の方も自由シリア軍のリーダークラスが殺害されている。

周辺諸国の動きは、
カタールは首長が息子に変わって、政策を転換し始めたのか、水面下でシリア政府と交渉しているらしい（ということは、やはり政府軍優位？）。
アメリカも反政府軍が完全にアルカイダ系とバレてしまったので、武器支援をストップするとのこと（表向きの発言かもしれないが…）。
フランス、トルコは未練たらたら…しかし、これ以上深入りすると自国に反動が来るので、積極的には動いていない。トルコが国境を閉じた、つまりこれ以上の武器支援をしない？との報道有り。単にアルカイダ系テロリストがトルコ領内に逃げ込まないようにしただけか？？
そんな中、相変わらず反政府軍を支援して、シリア政権打倒を夢見ているのがサウジ。
国連安保理の非常任理事国を辞退したり、アメリカを石油取引を盾に脅したり、イスラエルとの親密関係を隠さないなど、強気なのか、バカなのかよー分からん動きをしている。日本のマスゴミは相変わらずシリア政府が悪いような書き方だが、世界の標準は、今回のシリア騒乱の黒幕はサウジという流れになっており、一人悪者にさせられた（しかもアメリカがイランとの関係改善に乗り出した）サウジのバンダルおっさんが怒りまくっている図。

ところで、「日々の感想」「萌え非」に代わるシリア情勢を扱ったブログは、なかなか見つからない。２ちゃんのシリア情勢のスレも覗いたが、常連達のあの独特のやり取りに疲れてしまい（それに中には基本的な国際情勢さえ理解せずに、知ったかぶりで書き込んでいる輩もいた）、ざっと目を通して終了。
１１月２３日のジュネーブ会議がどうなるか…