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バーガーキングが日本再上陸、リヴァンプとロッテが支援

2007年6月6日

(松崎 隆司=フリーライター)

米国の大手ハンバーガーチェーン「バーガーキング」が日本に再上陸する。6月8日に、新宿アイランドイッツに1号店を出店。続けて6月22日には、池袋サンシャインシティに2号店をオープンする。

バーガーキング・コーポレーションは1954年12月、米国のフロリダ州マイアミで誕生した。人気商品の「ワッパー」(とてつもなく大きい)は、鉄板ではなく直火で焼いた大型のビーフパティと、レタス、トマトを挟んだ直径5インチ(約13cm)のハンバーガー。米国で大ヒットした。

その後世界中に店舗網を広げ、現在では米国50州、世界65カ国で1万1100店舗を展開するグローバルブランドとなっている。アジア・オセアニア市場にも大きな関心を寄せており、すでにオーストラリア、中国、グァム、香港、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、台湾、タイで600店(2007年3月31日現在)以上を展開している。

JTと決裂し2001年に日本から撤退

実は日本市場にもかなり早い段階で進出していた。1993年には、西武商事と提携して1号店を出店。ところが、自社の施設で店舗展開したい西武商事とバーガーキング・コーポレーションの戦略が齟齬(そご)をきたし提携を解消した。

その後、バーガーキング・コーポレーションが日本のパートナーとして選んだのがJTだった。JTは1996年、バーガーキング・コーポレーションとその持株会社であるグランドメトロポリタンと契約して、バーガーキング・ブランドの商品を日本で販売する権利を取得。JTとグランドメトロポリタンは、バーガーキングのブランドを管理する「JTグランドメット」を50%ずつの合弁で設立した。そして「JTグランドメット」が100%出資する形で、バーガーキング・コーポレーションのフランチャイジーとなる「バーガーキング・ジャパン」を設立した。

さらにJTは、レストラン森永から店舗(森永LOVE)を取得。この店舗を使ってバーガーキングを展開し、「4〜5年のうちには100店舗を展開したい」(JT広報部)との事業戦略を掲げた。

ところが1997年、グランドメトロポリタンが英国のビールメーカー、ギネスと合併しディアジオとなったことで、対日戦略が一変した。ディアジオは、JTグランメットの解散を1997年に決定。1998年に資本を引き上げた。

その後、JTとバーガーキング・コーポレーションのみで日本事業を継続していたが、2001年3月末に、両社も提携を解消。バーガーキングのブランドは日本市場から撤退することになった。バーガーキングの事業に終止符を打った理由についてJT広報部は「当初狙っていたような、スピード感のある事業展開ができなかった」と説明する。JTが2001年までに展開した店舗は25店舗、当初の計画の4分の1だった。

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