今季年俸1億9000万円から80%以上ダウンの約3000万円の提示を不服とするなどして、中日退団が4日に決まった井端弘和内野手(38)をめぐり中日が揺れている。早くも契約更改がスタートしたが、“井端ショック”で陥落者が続出した。
中日は名古屋市内の球団事務所で5日、12球団一早い契約更改交渉を開始した。球団側に落合博満GM(59)が入り、その内容は予想通り厳しいものとなった。
今季105試合で打率2割2分2厘、0本塁打、19打点の荒木は1億7000万円から1億円を超える年俸では減額制限いっぱいとなる40%ダウンの1億200万円。小田は2700万円、堂上剛は2025万円で契約し、ともに1億円以下の年俸では減額制限いっぱいとなる25%の減俸。守護神として55試合に登板し、2勝3敗36セーブ、防御率1・86と抜群の成績を残した岩瀬は3億7000万円の現状維持で陥落した。
「今年のチーム成績はこう(4位)ですし、自分もこうですし、納得してます」(荒木)、「言いたいことはたくさんあったんですけど、体制ががらっと変わってしまったので。GMも監督時代にも優勝しなければって言っていた人なので」(岩瀬)…。それぞれが神妙な表情で話したが、球団内では厳しい提示にもかかわらず、選手たちが一発サインを連発しているのは、井端が契約交渉決裂で退団した余波ともっぱらだ。
「ただでさえ、あのGMが目の前にいるんだぞ。“嫌です”なんて言えないだろう。まして(井端退団の)今日の報道を見たら、余計に何も言えない。逆らったら、今後どうなるか分かったもんじゃないんだからな」とチーム関係者。別の関係者も「誰か1人を見せしめにして、力を見せつけるのがあの人(落合GM)のやり方。今回はそれが井端だった。もしも『あの井端だってあそこまで下がったんだぞ』って言われたら、どんな額でもサインするしかないだろうしね」と話した。
まさに“井端ショック”。落合GMは減額制限いっぱいなどの厳しい提示について「それって不思議? 何で? 不思議じゃないだろ。このチーム、何位だったの? 間違った評価はしてないと思うよ。みんな納得して帰ってるじゃない。じゃないとハンコ押さないでしょ」と素知らぬ顔だが選手側からは早くも白旗ムードばかりが漂っている。
(金額は推定)
一宮競輪開場63周年記念(GⅢ・毛織王冠争奪戦)は29日、決勝が行われ、関東3番手にいた長塚智広が、猛然と迫ってきた浅井康太に伸び勝って優勝を手にした。