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【食材偽装表示】名門百貨店に波及 相次ぐ「エビ」偽装…消費者は判別可能? 専門業者でも「見分けつかない」
2013.11.5 22:30
高島屋や大丸松坂屋が5日、明らかにした食材の不適切表示。消費者が信頼を寄せる百貨店の総菜売り場やおせち料理にまで拡大した。
不適切表示が確認されたうち、総菜売り場(高島屋日本橋店)で販売されていたのは、フランスの高級食品店フォションの「車海老のテリーヌ」(税込み578円)。実際には、ブラックタイガーが使用されていた。同種のテリーヌは大丸松坂屋でもおせち料理の中に入っていたとされる。
高島屋によると、フォションのレシピは車エビを使用する内容だったが、日本でのライセンス契約を持つ高島屋のグループ会社などがさまざまなエビで試作を重ねた結果、ブラックタイガーを使うことになったという。
高島屋は「ブラックタイガーは、クルマエビ科に属する。形や味が似通っている上に、価格も安く車エビに代わるものとして選ばれた」と説明する。
担当者は名称を変更することを忘れた上、その後交代。「車海老」が使われ続けることになった。
エビの大手卸会社「海老の大丸」(神戸市)によると、車エビは冷凍品が少なく、ほぼ全部が冷凍輸入のブラックタイガーに比べて甘みや風味が強いという特徴があるが、区別は非常に難しいという。担当者は「細かく切ったり、すり身にすると、専門業者でも見分けはつかない」と話す。
問題のテリーヌもブラックタイガーを細かく切ってペースト状にしていた。高島屋の担当者も「恐らく消費者が判別するのは不可能だ」との認識を示し、再発防止の徹底を図るとする。
高島屋によると、売り場やおせち料理として販売された、このテリーヌは1万5千点に上る。
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