【武田修宏の直言】Jリーグのナビスコカップ決勝は素晴らしい試合だった。敗れたとはいえ、浦和は持ち味の攻撃サッカーを展開。負傷者が多く、チーム編成に苦しんだ柏はサブ組が奮闘し、見事に勝ち切った。これもネルシーニョ監督(63)の指導力のおかげと言える。
2010年に柏をJ1昇格に導き、11年にリーグ制覇、12年度は天皇杯優勝。今季はナビスコ杯を制し、柏に3年連続でタイトルをもたらした。私はV川崎時代に指導を受けた経験があるが、とにかく選手をやる気にさせるのがうまい。日本人には合っている指導者だけに、日本代表監督に薦めたい。
私は、アルベルト・ザッケローニ監督(60)の交代は、やむを得ないと言ってきた。今月の欧州遠征で惨敗するようなことがあれば、後任に浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(56)や元アルゼンチン代表のマルセロ・ビエルサ監督(58)を推すが、ここに実績十分のネルシーニョ監督が加わってもおかしくない。
特に日本代表の中心選手であるMF本田圭佑(27)は名古屋監督時代に抜てきした選手だ。生かし方、操縦法を理解している。本田も信頼を置いており、まさに適任だろう。
1995年には日本代表監督への就任が確実になりながら、日本サッカー協会にほごにされ「腐ったみかん」と発言したことも過去の話。“有事”の際には、ぜひ後任監督候補にリストアップしてほしい。
☆武田修宏:たけだ のぶひろ=1967年5月10日生まれ。静岡県出身。幼少期から「天才少年」と呼ばれたストライカー。名門・清水東(静岡)か ら86年に読売クラブ(現東京Ⅴ)入り。ルーキーながら11得点を上げ、リーグⅤに貢献し、MVPにも選出された。Jリーグ発足後はV川崎や磐田、京都、 千葉などでプレー。00年には南米パラグアイのルケーニョに移籍。01年に東京Ⅴに復帰し、同シーズンで現役引退した。Jリーグ通算は94得点。JSL時 代も含めれば152得点を挙げた。87年に日本代表に選出。93年アメリカW杯アジア最終予選でドーハの悲劇を経験した。http://takeda.at.webry.info/
一宮競輪開場63周年記念(GⅢ・毛織王冠争奪戦)は29日、決勝が行われ、関東3番手にいた長塚智広が、猛然と迫ってきた浅井康太に伸び勝って優勝を手にした。