楽天イーグルス悲願の初優勝を生中継したテレビ朝日が、開局以来初となる年間視聴率3冠を決定的なものにした。このシリーズでは3試合を中継したテレ朝はどれも高視聴率でウハウハ。局員のなかには早くも臨時ボーナスを期待する者も…。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)
創設9年目で歓喜の初優勝を果たした楽天同様、テレ朝も長年の積み重ねがこの日、ようやく実を結んだ。
今シリーズでテレ朝は楽天の本拠地仙台で行われた第1戦で22・5%、第2戦にも20・3%、そして3日のシリーズ最終戦の第7戦を生中継した。ソフトバンクと中日による一昨年の日本シリーズでは関東地区の視聴率が1桁の日もあったことを考えれば、全体的に高視聴率だった日本シリーズで、そのうち3戦を中継したのだ。社員から笑みがこぼれるのも無理はない。だが、これは単に運が良かったというだけではない。
日本シリーズの放送権はクジ引きなどで決めるのではなく、球団側による日本野球機構への推薦で大方決まる。つまり球団とどれだけ良好な関係を築けているかがポイントで、テレ朝は楽天創設時の2005年から交流戦の主催試合を全国放送してきた。今回の3試合の中継はその結果ともいえる。
「“無敗のエース”マー君(田中将大)が先発した第6戦はTBSが放送した。そこで決まる可能性もあったが、まさかの敗戦で第7戦まで回ってきた。マー君には申し訳ないが、第6戦を落とした瞬間、スタッフルームでは『ヨッシャー!』とマー君にも負けない雄たけびが響き渡りましたよ(笑い)」とはテレ朝関係者。“神風”まで吹かれては他局はかなうはずもない。
昨年、テレ朝はゴールデン(午後7~10時)、プライム(午後7~11時)でトップとなり、年間視聴率2冠に輝いた。今年に入っても勢いは止まらず、4日現在で先の2冠に加え全日帯(午前6時~翌日午前0時)でも1位を突っ走っている。
これには30代テレ朝社員も「このままいけば視聴率3冠はほぼ間違いない。冬のボーナスに加えて、年明けに寸志という形で数十万円の臨時ボーナスが出るかも!」と興奮を隠せない。
ちなみに、昨年は高視聴率を記録した際に食堂が無料になったという。
これまではサッカー日本代表戦が視聴率を大きくけん引してきたが、今はドラマ部門も絶好調。水谷豊(61)の「相棒」シリーズ、さらに今クールは米倉涼子(38)主演の連ドラ「ドクターX~外科医・大門未知子~」も高視聴率を叩き出し、ライバルの日本テレビをそのドラマ部門で大きく引き離している。開局以来、初となる年間視聴率3冠だが、長期間の3冠も夢ではない。
一宮競輪開場63周年記念(GⅢ・毛織王冠争奪戦)は29日、決勝が行われ、関東3番手にいた長塚智広が、猛然と迫ってきた浅井康太に伸び勝って優勝を手にした。