東日本大震災:福島第1原発事故 甲状腺検査でB判定が79人−−いわき /福島
毎日新聞 2013年10月24日 地方版
いわき市は、今年度上半期の市内18歳以下の子どもの甲状腺検査と、ライフライン復旧に従事した消防団員、水道・電気・ガス会社員や4歳未満の子どもの内部被ばく検査の結果を発表した。
県立医大による甲状腺検査は1万1984人が受検。しこりの大きさなどから「緊急性は低いが念のため2次検査が必要」なB判定(5・1ミリ以上の結節や20・1ミリ以上ののう胞が見つかる)の子どもは79人(0・7%)いた。他は、結節やのう胞が見つからないなどのA判定で、がんの疑いがある「直ちに2次検査が必要」なC判定の子どもはいなかった。
市保健福祉センターと市立総合磐城共立病院のホールボディーカウンター(WBC)を使った内部被ばく検査では、受検した5031人(うち354人は市外受検)全員が、生涯に受ける積算放射線被ばく量を示す「預託実効線量」の国の目標(年間1ミリシーベルト)を下回った。復旧作業にあたった24人(0・5%)に、同線量で最大0・04ミリシーベルト程度の被ばくが見られた。
今後、甲状腺検査は20歳以下が2年ごと、それより上が5年ごと、内部被ばく検査は12月から40歳以上の市民を対象に実施する。問い合わせは、市放射線健康管理センター(電話0246・27・8560)。【中尾卓英】