DDTの大阪大会(4日)でプロレス第2戦目に臨んだ赤井沙希(26)が坂口征夫(40)との「浪速のロッキー&世界の荒鷲2世タッグ」で快勝した。名ボクサーだった父・英和がこよなく愛した大阪のリングにプロレスラーとして立った沙希は地元の声援に感涙。さらなる飛躍を誓い、年内にも3戦目を行うことを熱望した。
ともに有名格闘家を父に持つ征夫との異色タッグを結成した沙希はこの日、彰人&紫雷美央組と対戦した。序盤は美央の“どS女王”っぷりに苦しめられ、対戦チームの攻撃に長時間にわたって捕まってしまう。
それでも10分過ぎ、征夫との挟み撃ち式のPK同時発射を彰人に炸裂させると2世タッグの格闘DNAが一気に覚醒。沙希が美央にビッグブーツ、クロスボディーアタックを決めると、最後は征夫が彰人からコブラクラッチでタップを奪った。
デビュー戦(8月、両国)に続きチームの勝利に貢献した沙希は「試合中(美央に)『顔面整形』とか(罵声を)言われたんですけど、私、化粧は濃いけどイジってませんから!」と妙な疑惑も一蹴。陰湿な嫉妬…いや女同士のプライドをかけたケンカファイトを制し会場を沸かせた。
地元・大阪での初陣には特別な思いがあった。「父親が何回も試合して(引退)10カウントした時にもリングに上がってるんですけど、まだ赤ちゃんで抱っこされてたんで。ジャンルは違いますけど、自分が花束贈呈とかじゃなく選手として上がるとは思っていなかった」
競技は違えど、父・英和のラストファイト(1985年2月5日=vs大和田正春)もこの日の会場と同じくボディメーカーコロシアム(当時の名称は大阪府立体育会館)だった。温かい声援で迎えられた沙希は感激のあまりバックステージで大粒の涙を流した。
次戦は未定だが「年内にやりたいです。12月にやれたらサンタさんの格好をしたい」と目を輝かせた沙希。着実に女子プロ界の新ヒロインへの階段を上っている。
一宮競輪開場63周年記念(GⅢ・毛織王冠争奪戦)は29日、決勝が行われ、関東3番手にいた長塚智広が、猛然と迫ってきた浅井康太に伸び勝って優勝を手にした。