2014年の日本経済は確実にスローダウンする
特定項目に絞り込んで平均の価格変動率を見るCPIは、一部の項目が大きく値上がりしただけでも指標全体が上がりやすい特徴がある。つまり、世の中全体の価格変動を見るのには適していないのだ。本来なら、インフレターゲット政策の指標としては、国民経済全体の物価変動率が表れるGDPデフレーターを使用するのが適切なのである。
あえてCPIを使用しているのは、安倍政権自身のアベノミクスに対する自信のなさの表れかもしれない。
残念ながら、来年の日本経済は今年よりもスローダウンせざるをえないだろう。
アベノミクス効果の持続が期待できないだけでなく、今年の経済指標が一時的に上がったことによって、相対的に来年の伸び率が鈍化することは間違いないからだ。
消費増税の実施も、実体経済にそれなりのマイナス効果をもたらすことになるだろう。