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2013/11/04 ベステミヤノワ、ボブリン夫妻「羽生結弦の成功を願う」

http://m.rsport.ru/interview/20131104/698256186.html

2013/11/04 ベステミヤノワ、ボブリン夫妻「羽生結弦の成功を願う」

— ベステミヤノワ、ボブリン夫妻「私たちの劇場では共同体験をしてもらう」の記事より ー

ソヴィエト時代の著名なフィギュアスケーター、イーゴリ・ボブリンは60歳になる。自分の誕生日を師匠は、自分が常任芸術監督を務める「氷のミニチュア劇場」の「作品6.0」と名付けた出し物で祝う。もちろんのこと、傍らにはイーゴリ・アナトーリエヴィチの妻である、アイスダンスのオリンピックチャンピオン、ナターリヤ・ベステミヤノワがいるだろう。「R-Sport」社特派員アンナ・マナコワが、偉大なスポーツマンである彼らと、彼らの労作である氷の劇場について、フィギュアスケート人生について、彼らが愛するこのスポーツの過去、現在について対談した。

—イーゴリ・アナトーリエヴィチ、「氷のミニチュア劇場」はあなたの生活そのものであることを皆知っています。近年のフィギュアスケートを見る時間はありますか。
イーゴリ・ボブリン「もちろん、それは僕たちの義務ですから。もう28年になる僕たちの劇場は、フィギュアスケートを基盤に作られた。だからこのスポーツの風潮を理解していなければならない。誰がもうすぐ現役を引退して僕たちの劇場に採用されるかもしれないということを見ていなければならない」。

—ソチオリンピックの男子シングルで、誰が出ようとメダル争いが出来るのかどうかという状況は、かつてのソ連邦代表チームのリーダー、ヨーロッパチャンピオン、世界選手権メダリストのあなたをがっかりさせているのではないでしょうか。
イーゴリ・ボブリン「ジェーニャ・プリューシェンコを計算から外さないでいきましょうよ。現在の彼の健康については知らないけれども。オリンピックに出たいという彼の願いは大きなものがある。健康がいつも助けてくれるとは限らないにしても。外の選手達について言えば、一定の失敗がある。その「罪」はジェーニャにもあるのだ。なぜなら、あまりにも多くの選手たちが彼の道を行った。彼の滑りをコピーしたのだ。自明のことだが、コピーというものは、原本よりも悪いのだ。ここにわれわれの不幸があったと僕は見ている。他の人とは違ったように滑ることが出来るということを最大限に表明すべく個性、人格がないのだ。遠慮なく言わせてもらえば、かつて僕がやったようにすることだよ」。

—マクシム・コフトゥンはどうですか。彼は信じられますか。
イーゴリ・ボブリン「それは、彼の心理と、彼の準備にかかっているよ。彼は5位にも15位にもなる。オリンピックというものは、特別な競技会だ。競技会のどんなカテゴリーとも比べることは出来ないのだ。それは戦いの全く別の緊張だ。違う神経が必要なのだ。心理的な面でも、今のところ外国の選手たちの方が、われわれよりも準備が良いと僕には思える」。

—彼らのうちの一人である日本人、羽生結弦と、あなたは一緒に働いたことがありますね。あなたがたの協力というのは、誰が誰を見つけたのですか。彼があなた方を? あるいはあなた方が彼を?
イーゴリ・ボブリン「日本フィギュアスケート連盟が僕たち夫婦を招待したのだよ。僕がレーナ・ベレジナヤとアントン・シハルリーゼにプログラムを作って、それらのプログラムで彼らがオリンピックチャンピオンになったことや、イリーナ・スルーツカヤが世界選手権で優勝した時のプログラムも僕が作ったことなど、僕たちのことを彼らが知っていたのだ。僕とナターシャは、サーシャ・スミルノフとユーコ・カワグチにもプログラムを作ったし、僕にはプログラム作りという面では大きな業績があるのだ。それで、その時僕はトレーナーとしてではなく、振付師として、プログラムの演出者として参加したのだ。たぶん、日本人たちは全て調べて、気に入って、若い選手たちのためにこのような人物を招待するのは有益だと判断したと思うな。

僕たちと羽生結弦とはすぐに感動的な関係が出来上がったのを覚えているよ。彼がどんな風に練習するか、演出家の要求を彼がどんな風に実行するか! 要求は時として、何か試す必要があることとか、プログラムに入れるとは限らないようなこともあるのだ。彼は無条件に全てを試すのだよ。そして彼の練習の演技は、毎回、汗が吹き出すまで、疲労困憊するまで、もう少しで意識を失ってしまうまでに全力なのだ。彼が僕たちとモスクワで練習するところを撮ろうとして日本のテレビ局がやって来た時など、これは彼の人生最後の日になるだろう、と思ったよ。それほど彼は頑張ったのだよ(笑い)。

ナターリヤ・ベステミヤノワ:日本人は仕事をする能力という面で何か違うという思いが私たちの頭のなかにあります。一年前、羽生が3位になった世界選手権の前にテレビ局がやって来ました。羽生とのインタビューの後で私たちのところにやって来たのです。彼らが直接私たちに注意を向けている理由はよく分かりませんが。少しして通訳の女性がこう説明するのです。「彼はインタビューのなかで、毎回の練習に原始的怖さを持って出向くと言ったのです。かれは、トレーニングの最後まで生きていることが出来ないのではないかと恐れているのです」。それだから、あんなに彼は練習に没頭したのです。私たちが彼に与えるものをだからあの様に信じたのです。彼はとても才能のある若者ですが、それと同時に、一回一回のトレーニングで、本当にこれが最後になるかのように励んだのです。あのようなトレーニングができる人はめったにいません。

イーゴリ・ボブリン「僕のコーチのイーゴリ・ボリーソヴィチ・モスクヴィンはソ連邦の功労トレーナーだった人だけれど、あまりにも平凡なことわざを言っていた。それに対して僕たち若者は、手を振って聞かなかった。なぜなら、それがひどく無味乾燥に響いたからね。彼は言ったものだよ。『量は常に質を凌駕する』と。これは本当に単純な、生活の奥深い知恵というものだな」。

—羽生はソチで勝てるでしょうか。
イーゴリ・ボブリン「上位10人の選手たちの誰だって勝つことが出来るよ。彼らは全員オリンピックの金メダルを目指してやって来るのだ」。

ナターリヤ・ベステミヤノワ「それは人生の重要なスタートだわ!」

イーゴリ・ボブリン「羽生は十分にエモーショナルなスポーツマンだと言うことができる。彼は興味深い、創造的なプログラムをやる。このことはある程度、妨げになるかもしれない。彼の神経は鋼鉄ではない。しかし、少なくとも、彼には既に、十分に大きな競技経験があるし、決定的な瞬間には集中できるということを一度ならず証明している。僕は彼を応援する、と言うことは多分愛国的ではないだろう。しかし、僕は同じ意味だが、彼の成功を願うだろう。
(以下略)
  1. 2013/11/05(火) 20:52:36|
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