ブラックベリー:身売り取りやめ、トップ交代へ
11月4日(ブルームバーグ):カナダのスマートフォン(多機能携帯電話)メーカー、ブラックベリーは 、筆頭株主であるフェアファックス・ファイナンシャル・ホールディングスへの47億ドル(約4640億円)での身売り計画を取りやめ、転換社債の発行で10億ドルの資金調達を目指す。同社は新たな最高経営責任者(CEO)を模索する。
4日の米国株式市場でブラックベリーの株価は下落。フェアファックスによる買収案の撤回が伝えられると、18%安まで売り込まれた。発表資料によると、フェアファックスは2億5000万ドルの転換社債を引き受ける。ソーステン・ハインズCEOは辞任し、元サイベースCEOのジョン・チェン氏が執行会長に就任し、事業戦略を指揮する。
手続きは今月中に完了の予定。フェアファックスは6週間前にブラックベリーを買収する暫定提案を行い、株式の非公開化を目指してきた。事情に詳しい関係者によると、赤字経営で手元資金を取り崩しているブラックベリーは10億ドルの出資を受けて会社を安定させ、引き続き他の選択肢も模索する。事業分割案にもよりオープンな姿勢だという。
ブラックベリーの株価 は一時6.40ドルまで下落し、時価総額は35億ドルを割り込んだ。年初から前営業日までに同社の株価は35%下落した。
同社がハインズ氏の後任を探す間、チェン氏が暫定CEOを務める。
フェアファックスは、この日の午後5時までに最終案を提示する必要があった。事情に詳しい関係者によると、フェアファックスはブラックベリー買収に必要な資金の調達が難航していた。また、ブラックベリーの合同買収という形で参加する企業は一度も明かされなかった。
原題:BlackBerry’s $4.7 Billion Deal Collapses, PromptingShakeup (3)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Nick Turner nturner7@bloomberg.net
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更新日時: 2013/11/05 04:25 JST