UPDATE 2-加ブラックベリー 、身売り計画中止 CEO交代へ
(内容を追加しました)
[トロント 4日 ロイター] - カナダのスマートフォン(多機能携帯電話)メーカー、ブラックベリー は4日、身売り計画を中止すると発表した。
さらに、最高経営責任者(CEO)の交代および、同社の主要株主であるカナダのフェアファックス・フィナンシャル・ホールディングズ を含む機関投資家から社債発行を通じて約10億ドルを調達する方針を明らかにした。
フェアファックスは、2億5000万ドル分の劣後債を購入する。満期は7年で普通株に転換できる行使価格は10ドル。私募に伴い、発行株式数が最大2割増える可能性があるとされる。
ブラックベリーは2カ月以上に及ぶ戦略的見直しを経ても、買収提案をまとめることはできなかった。
ソーステン・ハインズCEOは、転換社債の私募終了直後、約2週間以内に退任する。
会長にジョン・チェン氏を指名、暫定のCEO職を兼務する。同氏は、ドイツのソフトウエア会社SAP が2010年に取得したデータベースソフト会社、米サイベースのCEOを務めた。
チェン氏は4日、ロイターとの電話インタビューに応じ、携帯電話事業の中止計画はないと述べた。
同氏は昨年、プライベートエクィティ(PE)、シルバーレイクのシニアアドバイザーに就任。ただ、ブラックベリーへの経営関与について、シルバーレイクとは無関係とした。フェアファックス以外に今回の資金調達先は明らかになっていない。
チェン氏は「長期的に持続可能な事業を構築する素材は(社内に)十分そろっている」と述べ、経営再建に自信を示した。
フェアファックスを中心とする企業連合は9月、ブラックベリーを1株当たり9ドルで買収すると発表。ただ、ロイターは先週末、同社が買収に必要な47億ドルの調達に苦戦していると報じた。
ブラックベリーは米シスコ・システムズ 、 グーグル 、インテル 、独SAP 、中国のレノボ 、韓国のサムスン電子 、LG電子 などとも協議してきたが、フェアファックス以外からは正式な買収案は提示されなかった。
BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ギリス氏は、ブラックベリーの株価が下落局面に戻ったと指摘。「時間稼ぎをする10億ドルの追加資金を得た」との見方を示した。
オーバムの首席通信アナリスト、ジャン・ドーソン氏は、ブラックベリーにはこれまで以上に新たな戦略が必要と指摘した。
4日午後の米国株式市場でブラックベリーは約16%下落した。
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