天安門車両突入:死亡家族暮らすウイグル たびたび暴動も
毎日新聞 2013年11月02日 07時00分
また、さらに「農村の都市化」という中央政府の政策そのものが、伝統を守ろうとするウイグル族の目には「政府による民族文化の無視、軽視」と映ることも少なくない。団地生活では、長年続けてきた遊牧などの暮らしを守れないからだ。遊牧ばかりでなく、ウイグル族農民からも「政府が提示する新規住宅では、生活様式があまりにも異なり、農業生活が成り立たない」と訴える声が相次ぐ。カシュガル在住の男性(31)は「お金の問題以上に、自分たちの文化、風習が尊重されていないという怒りが蓄積しているのだ」と吐き捨てるように語った。
郊外から空港のあるカシュガル中心部に向かう幹線道路には、無数の警官隊が配置され、通行車両を次々に停車させて中の様子をうかがっていた。「厳しい検問が設けられているのは、地元政府に不満を抱いたウイグル族がカシュガルを経てウルムチや北京に向かうのを阻止するためだ」。ウイグル族の運転手はこう説明した。