国連:核兵器全廃、102カ国が共同提案国に 決議案採択
毎日新聞 2013年11月05日 10時55分
【ニューヨーク草野和彦】国連総会第1委員会(軍縮)は4日、日本が主導した核兵器全廃を目指す決議案を賛成多数で採択した。20年連続の採択だが、今年は史上最多の102カ国が共同提案国となった。12月の国連総会での採択を経て、正式な決議となる。
決議案は、核実験全面禁止条約の署名・批准の要請など、核全廃に向けた「実際的な措置」の必要性を強調。核兵器の非人道性に焦点を当てる最近の潮流を受け、核兵器使用に伴う「壊滅的な人道的影響が十分に認識されるべきだ」という文言が初めて盛り込まれた。
また、北朝鮮が今年2月に行った核実験を「最も強い言葉で非難する」とし、寧辺(ニョンビョン)の核施設を再稼働させる動きを見せていることに懸念を表明した。
採決の結果は賛成164カ国、反対は北朝鮮だけ、棄権14カ国。核保有国では米国、英国、フランスが賛成し、米国は共同提案国にも名を連ねた。中国とロシアは棄権した。