被爆アオギリ:平和の象徴…108粒の種をブータン国王に
毎日新聞 2013年11月03日 20時25分(最終更新 11月03日 22時44分)
臨済宗相国寺派の有馬頼底管長(80)が、広島の原爆で焼かれながら再び芽吹いた「被爆アオギリ」の種をブータンのワンチュク国王に届けることになった。市民団体「被爆アオギリ里子運動関西事務所」(滋賀県日野町)の左藤滋光代表が3日、相国寺(京都市上京区)を訪れ108粒の種を託した。
有馬管長は5日から約60人の僧らとブータンを訪問。ワンチュク国王夫妻が2年前に来日した際、住職を務める金閣寺を訪問したことが縁で招待を受け、アオギリの種を届けることを提案した。福島県会津若松市の高校生が平和や原発事故への思いをつづった手紙も届けるという。
有馬管長は「アオギリが平和の象徴としてブータンに根付き、世界の若い人たちに核廃絶へのメッセージを伝える存在になってほしい」と話した。【花澤茂人】