「東京出張費21万円を市に返還を」

■平成23年7月21日(木) 第16013号

=山田(前守山市長)氏を囲む懇親会問題=

懇親会の会場前で談笑する宮本和宏・現守山市長(2月9日、東京都内のホテル)

◇湖南・守山
 二月九日に東京都内のホテルで開かれた「山田(亘宏)守山市長を囲む懇親会」に山田氏や市幹部四人らが東京出張したのは、山田氏の私的な懇談会に出席するのが目的だったとし、同市の市民(61)は二十二日、公費で支出された五人の出張旅費計二十万五千円を同市に返還するよう求める住民監査請求を行う。【石川政実】

市幹部が大挙して上京に
市民が22日、住民監査請求へ


 山田氏の任期(二月十九日)が十日後に迫った二月九日、同氏を囲む懇親会が午後七時から東京都千代田区の都市センターホテル「オリオンの間」で開かれた。懇親会の代表世話人は、安藤よし子・労働基準局労災保険業務分析官(元県副知事)ら二人だった。
 同市秘書課の川嶋利明課長補佐は「お世話になった省庁関係者や、市に工場等がある企業の方々など約七十人にお集まりいただいた。あくまで山田氏の私的な懇親会なので、どのような方が来られたかは申し上げられない」と本紙取材に答えている。
 この懇親会の出欠の窓口は、市秘書課の当時の課長、参事となっており、その公私混同ぶりが市民からひんしゅくを買っている。
 懇親会に出席した市幹部は、当時の役職で、部長級が川那辺守雄・政策調整部長(現在=同)、西村克己・総務部理事(都市経済部部長)、秋山新治・都市経済部長(総務部長)、綾賢治・健康福祉部理事(厚生労働省大臣官房人事課課長補佐)、富田興二・技官(国土交通省都市地域整備都市地域安全課課長補佐)の五人、次長級が松永之和・都市経済部次長(都市経済部理事)、課長・補佐級が木村芳次・障害者自立支援課長(健康福祉部次長)、川嶋利明・秘書課参事(秘書課課長補佐)の二人の計八人。  このうち、西村氏、秋山氏、綾氏、木村氏の四人は宿泊を含む東京出張(旅費一人当たり約四万円)、残る四人は市役所を休み自費で出席した。
 地元事情通は「一月の守山市長選で山田氏が推した宮本和宏氏が当選したが、二月の懇親会には宮本氏を応援した企業も多数出席した。なぜ守山市でなく東京で、しかも非公開で私的な懇親会にしたのかが謎」と話している。
 監査請求を行う市民は「山田氏の私的な懇親会に市幹部八人が大挙して上京するのは異常な事態で、山田市政のおごりも感じる。部長級が五人も出席したが、もし同市で大災害があったらどう対処するつもりだったのか。 また山田氏や市幹部四人は、各省庁の協議のために東京出張したとしているが、文書による復命書もなく懇親会が主目的なのは明らかで、出張旅費は市に返還すべき」としている。


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