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政治
【正論】秦郁彦氏 慰安婦で寝た子起こしたのは誰
慰安婦問題が米国や国連を巻き込み、こじれにこじれた禍根は、いわゆる河野談話(1993年8月)にあると言ってよい。
≪「冤罪」演出した河野談話≫
日本語特有の曖昧な表現を英訳に際し「整形」したこともあって、国際社会には「官憲等が直接これ(甘言、強圧による募集)に加担したことも」のくだりは強制連行を、「慰安所における生活は強制的な状況の下での痛ましいもの」の部分は性奴隷状態を、日本政府が認めたものと受け取られてしまった。
後に河野洋平元官房長官は「軍や官憲が慰安婦を強制連行したことを示す」公文書や証言は見つからなかったが、直前にソウルへ派遣した調査団による元慰安婦16人の聞き取りが主な根拠だと弁明した(97年3月31日付朝日新聞)。
この聴取記録は20年にわたり非公開とされてきたが、10月16日付産経新聞がスクープ報道した。「ずさん調査」「氏名含め証言曖昧」「河野談話 根拠崩れる」のような見出しでおよその中身が知れよう。通読した私は「すでに強制性を認め謝罪に徹する気になっていた河野氏にとって、聞き取り調査は国民向けの形式行事にすぎなかった」とコメントした。
つまり、河野氏はやってもいない犯行をやりましたと自白する冤罪(えんざい)事件を演出したわけである。
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