- [PR]
政治
元慰安婦調査 「非公開前提」証言食い違い 菅長官「閣議決定踏まえ検討を」
菅義偉(すがよしひで)官房長官は22日の衆院予算委員会で、慰安婦募集の強制性を認めた平成5年の「河野談話」の根拠だった元慰安婦16人の聞き取り調査がずさんだった問題について「前回の安倍晋三内閣で閣議決定した経緯を踏まえ、学術的観点からさらに検討を重ねることが望ましい」と述べた。第1次安倍内閣は19年3月、政府発見資料の中には「強制連行を直接示すような記述はない」と閣議決定している。
菅氏は「この問題について政治・外交問題にさせるべきではないと考える」とも強調した。
また、聞き取り調査が不正確である点に関しては「特定の個人を識別することができる情報を記録しており非公開を前提として聞き取りを行った」と述べ、内容について公表するのは難しいとの見解を示した。
これに対し、質問した日本維新の会の中田宏氏は、河野談話に関する集中審議と、談話作成にかかわった河野洋平元官房長官と石原信雄元官房副長官の参考人招致を求めた。
◇
菅義偉官房長官は22日の衆院予算委員会で、韓国で行った元慰安婦16人への聞き取り調査について「非公開」が前提だったと指摘して内容に触れなかった。実際、政府はこれまで情報公開請求しても、同様の理由で開示を拒否してきた経緯がある。だが、この点に関しては以前から政府内の証言が食い違い、疑問が消えない。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]