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衝撃的におもしろい! 寝食を忘れた小説

これは衝撃的に面白かった小説です。もはや名作なので、読んだ方も多いと思います。

どうやって書けば未読の方にもこの面白さが伝わるのか悩んでいます。へたなことを書いて、せっかくの作品の魅力を損ってしまうといけないので。

タイム・リープ―あしたはきのう (上) (電撃文庫 (0146))
タイム・リープ―あしたはきのう (上)
タイム・リープ―あしたはきのう (下)
高畑 京一郎(著)

時間と空間の迷宮に落ちてしまった女子高生の話です。

ライアーゲーム』や『デスノート』のように、スリリングなパズルをすぐれた頭脳でビシバシ解いていくタイプの話がお好きな方なら、きっと楽しめると思います。人気の小説なのでDVD化もされています。

食事も睡眠もそっちのけで読みたい小説に出会えることって、それほど多くないと思うんです。ぼくの場合、まっさきに思い浮かぶのが『銀河英雄伝説』です。あれはすごかったです。中学生という多感な時期に読んだことを差し引いても、本当にすさまじかった。とにかく強烈な作品でした。

次に思い浮かぶのが、この『タイムリープ』です。とにかくつづきがどうなるのか知りたくて知りたくて一気に最後まで読んでしまいました。

最後まで読むと、すべての謎が解明されます。すべてのつじつまが合います。でも、それで終わりではないんです。

「なるほど、そういうことだったのか!」と視界が開けたあと、もう一度冒頭を読み返したくなります。ラストシーンから一番初めのシーンに戻って、そこではじめて「読み終えた」という実感がわきます。

冒頭にもどってそのまま2周目に突入する人も多いようです。すべての謎があきらかになってから再読すると、この小説の緻密さにあらためて驚かされます。1度目のときは何気なく読み飛ばしていたシーンにも意味があります。

ネタバレにならない程度に、あらすじを書いてみますね。

主人公の翔香は高校2年生の平凡な少女です。ある日、翔香はきのうのことを何一つ覚えていないことに気づきます。不安を覚えた彼女は、自分の日記を見てみます。そこには自分の筆跡で次のように書かれていました。

あなたは今、混乱している。あなたの身になにが起こったのか、これからなにが起こるのか、それはまだ教えられない。

(中略)

あなたが相談していいのは、若松くんだけよ。若松くんに相談なさい。最初は冷たい人だと思うかもしれないけど、彼は頼りになる人だから。

それは翔香が翔香にあてて書いた、自分への手紙でした。

若松くんというのは翔香のクラスメイトで、校内でもトップクラスの秀才です。若松くんは翔香から相談を受け、彼女の記憶を分析します。その結果、彼が導き出した答えは「タイムリープ」。それは謎めいた時間移動現象でした。

はたして若松くんは時空の迷宮から翔香を救いだすことができるのか。そして、時空のパズルが組み上がったときに姿を見せる大きな危機とは何か。

というお話です。

アマゾンのレビューでもかなりの高評価を得ています。興味のある方はぜひ覗いてみてください。そして知的興奮をたくさん味わってみてください!

at 16:43, あーりー, 書籍全般

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