(台北 3日 中央社)陸軍がアメリカから購入した攻撃ヘリコプター・AH-64Eアパッチ6機があした高雄港に到着する。同機は目標監視と複数標的攻撃能力などを擁し、2008年に米軍から台湾への売却が決定していた。アメリカ以外の国での導入は初めて。
台湾へは全30機が導入される予定で、あした到着するのはその第1陣。購入総額は593億1000億元(約1988億8250万円)とされている。
軍事評論家の話によれば、台湾海峡の防衛作戦で陸軍は反上陸作戦と統合反撃を担当しており、攻撃ヘリはその重要な任務を担うことになるとし、昼夜、天候を問わず攻撃ができるため作戦能力が向上するとみている。このほか、中国大陸側では国産攻撃ヘリコプターの武直10が導入されているが、欧米の同型機よりも性能は劣るとして、アパッチの優位性を指摘する。
また、軍事雑誌の編集者によれば、台湾の地形は細長く複雑であり、装甲車の使用に制限が多く、防衛作戦では攻撃ヘリで空間の距離を短縮し、迅速な攻撃が可能となると見解を述べている。
アパッチは高雄港に到着した後に検査を行い、問題がなければ直接台南の基地へ飛行する。同機は5回に分けて台湾に輸送され、12月下旬にも第2陣が到着する予定で、2014年末までにすべてを受け入れる。陸軍では同機導入に合わせてアメリカに派遣した60人程度が20ヶ月の訓練を終え8月に帰国しており、計画では来年4月1日から北部の基地に正式配備される。
(陳亦偉、劉麗栄/編集:齊藤啓介)