(屏東 31日 中央社)国軍がアメリカから購入したP-3C哨戒機の初号機が先月25日、空軍の屏東基地に到着したのを受けて、馬英九総統はきょう(31日)受領式典に参加、操縦席などを参観し、偵察や監視面での活躍に期待感を示した。
今回台湾が受領したのは、中国大陸の軍備拡大に伴い、老朽化したS-2Tの後続機として導入が決定していたP-3C全12機のうちの1機。航続距離は約2800カイリ(約5186キロメートル)、滞空時間は12時間程度で、従来機の450カイリ(833キロメートル)、4時間と比べ飛行性能が大幅に向上している。
馬総統は「アメリカが所有しているP-3Cとなんら変わりはない」と今回導入された機体が最新性能を持つものとアピール、台湾は四方を海に囲まれ、海洋監視や対潜戦において新型の計器による支援が必要とし、同機が水中、海上、空中に対する任務でそれぞれ能力を発揮することを望むと話した。
また式典の後、機内に立ち入り性能に関する説明を受けた馬総統は、集まった人らに対して親指を立てて「いいね!」のジェスチャーをし満足度を表現。このほか総統は日本やフィリピンとの間で領土や海域境界をめぐる海洋争議があることを指摘、「台湾の沿海範囲は大きく、通常からパトロールが必要」と述べ、今後領土を守る任務を担うP-3Cの重要性を強調した。
(劉麗栄/編集:齊藤啓介)