'13/11/3
医療機関の経営改善 12年度、診療報酬改定に影響
2012年度の医療機関の経営状況は前年度に比べ改善傾向にあることが2日、厚生労働省の「医療経済実態調査」で分かった。診療所は平均収支が1787万円の黒字で前年度比116万円増。医療法人が経営する民間病院では7621万円の黒字で、同215万円増えた。
医療機関に支払われる診療報酬が12年度に増額されたためとみられる。実態調査は、14年度診療報酬改定の参考資料となる。
診療報酬の改定率(増減幅)は14年度予算案の焦点の一つで、年末に決まる。田村憲久厚労相は「消費税増税分は社会保障の充実に使う」と報酬引き上げに意欲をみせているが、診療所や病院の増収傾向が今回判明したことで、財務省が訴える引き上げ反対論の勢いが増し、政府内の攻防が激しくなりそうだ。