人間関係の作り方で意識していることを書いてみます。
雲の上の人と会っても無駄
しばしば話に聞くのは「すごい人と繋がったこと」それ自体に喜びを覚え、「オレ、あの社長と知り合いなんだぜ〜」という自己満足の世界で終わってしまう人の存在。ぼくは幸い見たことないですが、けっこういるとか。
ぼくは会ってみたい人はたくさんいるんですが、基本的に無理して会いに行くことはしませんし、むしろ「機が熟するまで」は会いたくありません。だって、会ったところで何の印象も相手に与えることができないでしょうから。ぼくは愛想悪いので、印象ゼロどころかマイナスに傾く可能性もあります。
人と会う以上、相手に何かの印象を残したり、興味関心を持ってもらうことが大切です。「雲の上の人」と単に名刺交換をしただけ、知っているだけというのは、自己満足以上の意味をもたらしてくれない人間関係です。
ベンチャー投資型で行こう
そんなわけで、ぼくは人間関係を作る時には「雲の上の人」にアプローチすることは全然考えておらず、むしろ「自分が役立てそうな人」と繋がることを意識しています。
「雲の上の人」は、言ってみれば上場している大企業の社長のような人です。金にも知識にも人脈にも困っていません。
「自分が役立てそうな人」は、まだ上場していないベンチャー企業の社長のような人です。金も知識も人脈も足りず、常に「助ける余地」を持っています。
「自分が役立てそうな人」に対しては、文字通り、自分から相手に何かを差し出すことができます。それは知識、人脈であることが多いでしょう。そうしたプレゼントよって、相手は素直な気持ちで感謝してくれるはずです。
「プレゼント」とはいえ、与えるために何らかのリスクやコストを背負うわけではありません。せいぜい、何かを与えるための時間と手間が少々掛かる程度です。
そうしたプレゼントを通して、ぼくらは他人の役に立ったという快感、「今後一緒に何かをできるかもしれない人と繋がることができた」という喜びを、リターンとして得ることができます。こうしたリターンは「雲の上の人」と接しているときには、まず得られることができないものです。
「自分が役立てそうな人」とつながり、適宜プレゼントを与え、また与えられ、という関係性を結んでいくと、いつの間にかお互いが成長し、社会的な立場が向上していきます。そうする過程で、昔は「雲の上の人」だと思っていたような立場に、いつのまにか自分がたどり着いている、というのはよくある話です。
人間関係は、ベンチャー投資のように行うべきです。
自分が持っている知識や人脈を必要としている、有望な成長株に投資しましょう。お金と違って、失うものはありません。
成長株と見込んだ人とともに切磋琢磨し、自身も成長していきましょう。相手が助けを必要としていたら助けを与え、助けが必要なときは、逆に助けを求めましょう。
すると、いつの間にか社会的な立場も職業的なスキルも向上し、お互いが豊かになっていることに気づきます。その豊かさをもって、再び「自分が役立てそうな人」に与えることを続ければ、さらに人間関係資本は豊かになっていくでしょう。
ポイントをまとめます。
・雲の上の人と繋がっても意味がない。何も印象を残せず終わるのがオチ
・それよりも「自分が役立てそうな人」とつながろう
・共に成長し、与え、与えられ、という関係性をつくろう
・いつの間にかお互いが成長し、「雲の上の人」の立場にまで上昇しているはず
ぼくはかれこれ3年ほど、こういうイメージで人間関係を作っていますが、お陰さまで?自分の能力も立場も上昇していることを実感しています。シュアールの大木さんのように、知り合ったばかりの時期からは信じられないくらい活躍している人も現れています。負けないように、ぼくも成長していかないとダメですね。