集団的自衛権:判断先送り…内閣官房参与「説明する必要」
毎日新聞 2013年11月04日 20時12分
谷内正太郎内閣官房参与は4日、東京都内で開かれたシンポジウムで、安倍政権が集団的自衛権の行使を容認する判断を来春以降に先送りした理由について「もっと広く国民に説明する必要がある」と述べ、与党の公明党の慎重姿勢に加え、世論調査での支持低迷があったとした。
谷内氏は「集団的自衛権に肯定的な世論が多かったが、現実的な政治課題となったら、慎重論が増え、賛成派より反対派が多くなった」と説明。一方で、「個別のケースで質問すると、日本は集団的自衛権を行使した方がいいという回答が増える」と述べ、解釈変更に向けた環境作りとして、世論の理解を得るため努力を尽くしていく考えを強調した。
解釈変更を判断する時期については「政権としてはタイミングは決めていないが、安倍晋三首相には強い思い入れがある」と述べるにとどめた。【古本陽荘】