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モーニング娘。の女性ファン急増中…人気コラムニスト犬山紙子がその魅力を語る

リアルサウンド 11月4日(月)10時5分配信

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モーニング娘。の女性ファン急増中…人気コラムニスト犬山紙子がその魅力を語る

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モーニング娘。の女性ファン急増中…人気コラムニスト犬山紙子がその魅力を語る
「モー娘。は過去の自分を成仏させてくれる」と犬山紙子氏。
「かわいいだけじゃなく、かっこよさがある」

 モーニング娘。の“逆襲”が続いている。社会現象にもなった2000年前後の黄金時代から一転、一時期はかなりメディア露出が減っていたが、その間もライヴを重視し、ダンスと歌の質を上げ続けていた。ここにきてその努力が実りはじめ、EDM路線の楽曲とフォーメーションダンスによる高いパフォーマンス力で、2013年はシングル3作が連続でオリコン1位を獲得。同時にファン層も広がり、他のジャンルのアーティストや著名人にも「モー娘。好きを公言する人が増えてきた。今回は『負け美女』などの著作で知られる人気コラムニストの犬山紙子氏に、女性ファンから見たモーニング娘。の魅力、女性がアイドルを応援する心理などについて語ってもらった。

――まずは、モーニング娘。に興味を持った経緯を教えてください。

犬山:私が10代後半のころに大ブレイクしましたが、当時は普通にカラオケで歌うぐらい。その後もそんなに意識してなかったのですが、あるとき「One・Two・Three」をYouTubeで何となく見たら、ダンスがビックリするレベルでかっこよかったんです。歌もうまいし、曲もよくて、衝撃を受けて50回ぐらい何度も何度も聞いてCDを買いに走って。でもって、Twitterなどで人とシェアせずにいられない力もあった。するとそれを見た人がまたシェアをしてという感じで、これからもっと再評価されるだろうと感じていました。

――犬山さんは、モーニング娘。のどこに一番の魅力を感じますか?

犬山: 女が好きな女って、かわいいだけじゃなく、どこか「かっこよさ」があると思います。モー娘。も、まず踊りがかっこいい。「Help me!!」のフォーメーションダンスも最高でした。今のエレクトロサウンドも、かっこいい中につんく♂さんらしさもあって、いい曲ですよね。

それから、長い歴史があるところにも惹かれます。私は漫画好きでオタク気質のなので、その山あり谷ありのストーリーを読み解くのも楽しいし、その中での女の子たちの頑張りを知るのもおもしろさのひとつです。

――AKB48などは「発展途上の女の子たちを応援していく」という楽しみ方なのに対して、ハロプロは「アイドルのプロ」という感じがしますね。

犬山: 他のアイドルグループがどうかはわからないのですが、ハロプロは最初からしごいて、プロとして育てますよね。ダンスのレッスン風景も凄く厳しいし、先輩が後輩の面倒をきちんとみていて。ただ、もちろん喧嘩することもあるのだろうけれど、メンバー同士があまりギスギスせず、伸び伸びとやっているように見える。それは、つんく♂さんが彼女たちを「商品」だけではなく「人」として見て、幸せになることを願ってプロデュースしているからなのかな、と思っています。

犬山:AKB48は最近、指原さんが「おじさん相手だから、そんなに歌も踊りもうまくなくていい」という意味合いのことを言って話題になりましたよね。これはこれで正解だと思うんですけど、対照的なハロプロも正解なんだろうなって。同じアイドルでもそれぞれ個性が全然違ってて凄く楽しいです。

――歴代のメンバーも含めて、特に好きなのは誰ですか?

犬山:最初は市井紗耶香さんです。そのあと時代順に、後藤真希さんで、吉澤ひとみさんですね。今は工藤遥さんです。ボーイッシュだけど実はすごく美少女な子が好みなんです。少女漫画の主人公って感じがするんですよ…。普段お転婆なんだけど時折ハッと見せる女らしさと可憐さなんてまさに。憧れます。それから、道重さゆみさんは本当に好きです。最近抜けてしまった田中れいなさんもずっと好きでした。田中さんと道重さんの2トップが私の中では「神」です。田中さんはずっとセンターを務めてましたが、やっぱり華が凄くある。気付いたら田中さんを目が追いかけてたなんてことがしょっちゅう。ああ、これがセンターの力なんだって思うんです。

――アイドルを好きになる女性に共通する特徴はありますか?

犬山: 今「ハロプロを好き」と言えるのは、一周回った見方をしていると言うか、張り合おうとしないからかもしれません。モー娘。が最初に流行った時期に、私は同世代でしたから、応援しにくかったんですよ。年が近いって共通項があるだけなのに、かわいいのはわかるけど、どこか認めたくないひねくれた根性があって。この年になると、性別ぐらいしかかぶりませんから。純粋にかわいい子を見てかわいい!いいわ〜!という目線で見ることができるんですよね。だから、年代は共通要素としてあるかもしれませんね。それから、アイドル好きとサブカル好きは親和性が高いと思います。先ほど言ったような10数年のストーリー性を楽しんだりするのって、本や漫画が好きな文化系の女性が好きな事だったりするので。

――かわいさの感覚としては「妹」を見るような感じでしょうか。

犬山:「自分が十代の頃にあんなにかわいくいたかった」「憧れた人生」を地で行く彼女たちを見ていると、過去の自分を成仏させてくれるところがあるんです。だから、妹というより憧れですね。見ているときの自分は31歳の自分ではなくて、同い年の感覚に戻っているように思います。自分の学生時代に、本当はどこかアイドルの魅力に気付いているのに卑屈になっていた人、「キラキラしていなかった」と後悔があるような人、イケてる女の子達を見下すことでどうにか自分を保っていた人――そういう人たちが大人になって、ようやく素直に「好き!」と言えて、青春時代を取り戻せるような気持ちになるのかもしれません。

――彼氏がアイドルファンだと抵抗がある人もいると思いますが?

犬山:人にもよると思いますが、アイドルファンの男の子は、仕事を頑張る女性を応援してくれる、という面があります。実は私も20代前半までは彼がアイドルファンだと嫉妬しちゃってたんですが、ある程度年齢を重ねるとむしろ居心地がいいですね。だって「人を応援する」ってすごくポジティブな行為だし、なかなかできないことですから。

――今はEDM路線ですが、今後はこういう路線に……という願望はありますか。

犬山:音楽的な路線は、つんく♂さんの思うままに行ってもらいたいけれど、見てみたいなと思うのは、しっとりした大人の曲。今は彼女たちの若くてフレッシュな魅力を出していますが、モーニング娘。は昔から、浮気された女性を歌うような大人な曲も多かったので、その路線も今のメンバーで見てみたいですね。

リアルサウンド編集部

最終更新:11月4日(月)10時7分

リアルサウンド

 

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