Updated: Tokyo  2013/11/04 17:56  |  New York  2013/11/04 03:56  |  London  2013/11/04 08:56
 

米国株(1日):反発、製造業指数の上昇や企業決算を材料視

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  11月1日(ブルームバーグ):米株式相場 は反発。経済指標の改善を背景に緩和縮小が懸念された一方で、企業業績に対する楽観が強まった。S&P500種株価指数は前日までの2日間、3週間ぶりに続落していた。

太陽光発電パネルメーカーのファースト・ソーラーは急伸。同社の7-9月(第3四半期)決算は利益がほぼ倍増した。一方、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は下落。損保部門の保険料収入の減少が嫌気された。シェブロンも安い。同社の7-9月決算は製油マージの低迷が影響し、利益が予想を下回った。

S&P500種株価指数 は前日比5.10ポイント(0.3%)高の1761.64で終了。一時は0.2%下落する場面もあった。週間ベースでは0.1%高で4週連続上昇。ダウ工業株30種平均はこの日、69.80ドル(0.5%)上げて15615.55ドルで終えた。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチャード・シーシェル氏は電話インタビューで、「企業決算が市場を動かしており、決算はこれまでのところ良好だ」と指摘。「経済成長は緩やかだが、正しい方向に進んでいる。株式市場の動きは株が最善の投資先であるこを間違いなく示しており、この状況は政治の動向にも関わらず継続する可能性がある」と述べた。

ブルームバーグのデータ によると、S&P500種構成銘柄でこれまでに7-9月期決算を発表した368社のうち75%がアナリスト予想を上回る利益となった。売上高が予想を上回ったのは53%だった。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、同株価指数構成銘柄の7-9月期の利益は4.1%、売上高は2.9%それぞれ増加の見通し。

経済指標

株価はこの日、一時下落する場面もあった。製造業指数が改善を示したことから、米連邦公開市場委員会(FOMC)が予想よりも早期に緩和縮小に踏み切るとの懸念が強まった。

米供給管理協会(ISM)の発表によると、10月の製造業総合景況指数は市場予想を上回った。中国の製造業活動を示す政府の指数も10月に上昇し、市場予想を上回った。

ペン・キャピタル・マネジメントのリサーチディレクター兼運用担当者、エリック・グリーン氏は電話インタビューで「経済指標が改善しつつあり、緩和縮小が12月に始まるかもしれないとの警戒があるのは明らかだ」と話した。

この日はS&P500種の業種別10指数中、7指数が上昇。工業や公益株の上げが目立った。ボーイングは1.9%高と、ダウ30種平均の値上がり率トップ。上場来高値を更新した。

ファースト・ソーラーは18%上昇。純利益は1億9500万ドル(1株当たり1.94ドル)と前年同期の8790万ドル(同1ドル)から増加した。アナリストの予想平均は1株利益83セントだった。

シェブロンやAIGは安い

シェブロンは1.6%安。7-9月期決算は製油マージンが大幅に落ち込んだ。

AIG は6.5%安。7-9月(第3四半期)の損保部門の保険料収入は前年同期比3.7%減の84億3000万ドル。純利益は21億7000万ドル(1株当たり1.46ドル)と、前年同期の18億6000万ドル(同1.13ドル)から増加した。

原題:U.S. Stocks Gain Amid Improving Factory Data, CorporateEarnings(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Nick Taborek ntaborek@bloomberg.net;ニューヨーク Aubrey Pringle apringle1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net

更新日時: 2013/11/02 06:21 JST

 
 
 
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