イラク 劣化ウラン弾被害報告
〜ドイツ人医師 13年の足跡〜(再)

2005年1月4日 火曜 午後10時10分〜11時00分
再放送05年1月8日 火曜 午後6時10分〜7時00分
05年1月13日 木曜 午前10時10分〜11時00分
05年3月26日 土曜 午後6時10分〜7時00分
05年12月31日 土曜 午後3時10分〜4時00分
08年8月8日 金曜 午前10時10分〜11時00分



番組は、主人公・ジグウオルド・ギュンター医師が2003年10月イラク南部の都市バスラに病院ではげしい皮膚のただれに苦しむ子供達を診察する様子から始まる。医師は劣化ウラン弾が原因だと考えている。

ギュンター医師は第一次湾岸戦争の半年後にイラクに入り、多数の奇形児や白血病の大量発生の現場を見て、劣化ウラン弾の影響によるものとの見方を世界で最初に発表した。

番組は、91年の湾岸戦争以後のギュンター医師のイラクでの調査活動を振り返ると同時に、ボスニアの内戦、及び2003年のイラク戦争にいたるまで、劣化ウラン弾が使用された周辺都市の病院でどのような現象が起きているかを克明に記録している。

91年の湾岸戦争の従軍兵士も番組に登場する。その一人英陸軍のケニー氏は92年以後、原因不明の慢性疾患に苦しみ、次男は奇形児として生まれた。
このような症状は湾岸戦争に参加した多くの兵士から報告され、湾岸戦争症候群と名づけられた。しかし、いまだに米英軍は湾岸戦争症候群と劣化ウラン弾の関係を否定している。

また、ギュンター医師の友人で、劣化ウラン弾の人体への影響を研究しペンタゴンの辞職を余儀なくされた科学者も登場する。

  • 原題:The Doctor,The Depleted Uraniun and the Dying Children
  • 制作:Ochoa-Wagner Produktion (ドイツ 2004年)
NHKオンデマンド
担当者メモ

劣化ウラン弾の被害については様々な番組が各国で作られてきましたが、この番組は長期間調査にあたったドイツ人医師の貴重なデータをもとに説得力をもって作られたものです。しかも医師の調査が妨害されるなど背後関係も浮かび上がり、興味深いドキュメンタリーに仕上がっています。

ページトップへ