お づ ひ ろ し 小 津 博 司 経歴 昭和24年 三重県生まれ 昭和49年 検事任官 佐賀地検検事正,法務省刑事局長, 法務事務次官,札幌高検検事長, 次長検事,東京高検検事長等を経て, 平成24年7月20日就任 |
この度,検事総長に就任いたしました小津でございます。 検察は,昨年来,笠間検事総長の下で,検察のあるべき姿を求めて,様々な改 革を行ってまいりました。 私は,そのバトンを引き継いで,昨年策定された「検察の理念」が,検察の毎 日の仕事の中で現実に生かされていくように,全国の職員とともに,改革を一層 推進してまいりたいと考えています。 検察はこれまで,様々な犯罪に対して,厳正公平・不偏不党の姿勢で,法と証 拠に基づき,適正で妥当な処分と科刑の実現に努めてまいりました。今後とも, この基本的な方針は堅持して,検察の理念の示す我々の使命・役割を十分に踏ま えて,着実で,かつ,厳正な職務執行が行われるように,全国の検察職員を指導 してまいりたいと思います。 取調べの録音・録画につきましては,先程公表された試行の検証結果を踏まえ, 全国の検察庁の独自捜査にその対象を拡大するなど,これからも積極的に取り組 んでまいりたいと思っております。 それと同時に,新しい時代の取調べや公判の在り方について,検察の組織の中 で大いに議論をして研究し,より適切で,かつ,真相解明に有効な捜査や公判の 在り方を考え,検察が全体として能力を高めていくためにはどうしたらいいか, そのための方策を実施していきたいと考えております。 また,裁判員裁判につきましては,施行されて3年ほどになりますが,全体と しては円滑に運用されて,制度として定着しつつあると言えると思います。この 制度は,我が国の刑事司法にとって極めて重要な意義を有するものでありますか ら,これからも,迅速で分かりやすく,また,充実した審理が行われて,適正な 事実認定と量刑判断がなされますように,検察としても取り組んでまいりたいと 思います。 改めて,検察の職員がその職責を深く自覚し,常に公正誠実に,また,熱心に 職務を行っていく,その結果として,検察に対する国民の信頼が回復されるよう, 全力で取り組んでまいります。