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【ゴルフ】

池田勇太が涙のV

2013年11月4日 紙面から

◇マイナビABC選手権<最終日>

 ▽3日、兵庫県加東市、ABCゴルフ倶楽部(7130ヤード、パー71)▽曇り、気温16・1度、風速1・5メートル▽賞金総額1億5000万円、優勝3000万円▽64選手(うちアマ2人)▽観衆6326人

 首位と1打差から発進した池田勇太(27)=日清食品=が、6バーディー、2ボギーの67をマークし、通算15アンダーで並んだS・K・ホ(韓国)をプレーオフ1ホール目で下して今季初優勝。昨年のキヤノンオープン以来392日ぶりとなるツアー通算11勝目を挙げた。選手会長就任中のツアーVは同会設立の1984年以降5人目。これまで勝てなかった関西地区開催トーナメントを制し、賞金ランキングも42位から10位にジャンプアップした。

 16番まで快調に首位を走っていた池田が17、18番でボギー。S・K・ホとのプレーオフ1ホール目でようやくVを手にし「こんなにしびれた試合はなかった。本当にうれしい。今年勝てないと思っていたので…」と感激の涙を流した。

 曇り空で夕方のような暗さの最終日。そのため、苦手の難グリーン攻略へ、スポンサー名の入ったバイザーを脱いで戦った。「(最初は)黒いバイザー。自分はグリーンが黒く見えると強く打つので、白く見えるように(途中で)白いキャップにしたがダメだった。スポンサーには申し訳ないけれど外させてもらった」。効果はズバリ。今週の自身最少となる24パットで勝利をたぐり寄せた。

 今年1月、ツアーを盛り上げるために自ら手を挙げて選手会長に就任。「選手池田勇太が輝かないと、選手会長池田も輝かない」と希望に満ちて船出した。しかし、選手会長職は打ち合わせ、会議、イベント出席などで多忙を極める。練習時間も削られ、5月には背中を痛めた。「気持ちが折れることも。でも“やる”と言ったらやり切るのが俺の流儀。言い訳にはしたくなかった。(選手会長と選手の両方を)ちゃんとやってきたので、(神様が)ご褒美をくれたのかもしれない」。苦境を乗り切ってのVにほっとした表情を見せた。

 これで“選手・池田”も輝いた? 「まっ黒にくすんでいたから、これで半分戻った感じ。もう1勝すれば元のきれいな状態にもどるかな」。今季残り試合でのさらなる勝利を誓った。 (櫛谷和夫)

 

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