しかし、キャリアがユーザーに対してそう開き直るわけにはいかない。不安定では困るから消費者はつながりやすさを重視するし、それをわかっているから企業は盛んに訴求する。
確かに、総務省が模索する「人口メッシュカバー率」にも課題は残る。ここでいう「人口」とは、国勢調査で計られた常住人口を基にしているため、昼間に人が集中する都心部などの実情は反映されない。また、「カバー」がどのくらいの圏内度合いを指すのかはキャリア各社に任されている。
それでも、これまでの混乱を鑑みると、尺度を揃えることには一定の意義があると考えてよいだろう。
LTEエリア化率首位はNTTドコモ
キャリアの比較調査でわかった真実
日経BPコンサルティングは、4月22日、公開統計情報などを基に選ばれた人が集まる全国47都道府県1000ヵ所を対象とした、LTE/4Gによる接続エリア化率、およびスマートフォンにおけるLTE/4Gのデータ通信速度に関する調査結果を発表した(エリア化率は、LTE/4Gでつながるエリア内におけるポイント数の比率)。
(参考)エリア化率、データ通信速度の調査結果
・日経BPコンサルティング
調査対象端末は、各キャリアの主力機種5機種(NTTドコモ「Xperia Z」、KDDI「iPhone5」、「HTC J butterfly」、ソフトバンクモバイル「iPhone5」、「AQUOS PHONE Xx」)、「RBB TODAY SPEED TEST」アプリにてデータ通信速度を同地点で各3回計測を行い、平均値を記録した。