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【第453回】 2013年8月30日
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岡 徳之

ソフトバンクのスマホは本当にバリバリなのか?
“つながりやすさ”でしのぎを削るキャリア各社の虚実

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ソフトバンクの「バリバリバンバンキャンペーン」のCMが話題を呼んでいる。「スマホのつながりやすさNo.1」を掲げる同社が、自社が取り扱うスマホへとユーザーをバンバン乗り換えさせようとする意気込みが伝わってくる。しかし実際のところ、「スマホのつながりやすさ」をユーザーが正確に判断することは難しい。通信キャリア各社が公表する「カバー度合い」の尺度がまちまちのため、「つながりやすさ」を公平に比較、判断できないという問題がある。そんななか、総務省も携帯電話の「つながりやすさ」の定義を改定すべく、動き出した。ユーザーが本当に「バリバリつながるスマホ」を見極めるためには、どうしたらいいのか。調査結果や専門家の分析を交えながら検証する。(取材・文/岡徳之、協力/プレスラボ)

CM曲を聴いたら病み付きになる?
乗り換えをバンバン促すソフトバンク

 「バリバンバンバリバリバンバン♪」

 犬のお父さんを中心に、豪華キャストが架空の家族「白戸家」に扮してコミカルな掛け合いを見せるソフトバンクモバイルのCM。視聴者にとってお馴染みとなったこの人気CMで、最近こんな耳慣れない歌が頻繁に流れるようになった。

 原曲は1960年代の英国映画『チキ・チキ・バン・バン』のテーマ曲。歌詞は同社が7月から実施している「バリバリバンバンキャンペーン」にちなんだものだ。キャンペーン名に込められたメッセージは、「バリバリツナガル バリバリノリカエ」というものである。

 ソフトバンクモバイルは、他社からの乗り換えで同社のスマートフォンを契約したユーザーが、「ホワイトプラン基本使用料2年間0円」などの特典を選べる「バンバンのりかえ割」を、7月18日から実施。電波状況に満足できなかった場合、契約から8日以内であれば返品も可能だ(終了時期は未定)。

 そのキャンペーンに合わせてスタートした「バリバリバンバン」のCMには、目下上々の訴求力があるようだ。「最初はヘンな歌だなあと思っていたが、何度も聴いているうちに病みつきになった」という人が増えている。

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おか・のりゆき

「マイナビニュース」「J-CAST」など、主にウェブ媒体での執筆活動を行ない、IT業界全体を俯瞰するマ クロな視点とウェブ技術に特化したミクロな視点で、業界を定点観測している。デジタルネイティブ世代とロスジェネ世代の中間層(1986年1月生まれ)。PRエージェンシー勤務を経 て、2011年より企業広報・ソフトウェア開発を専門とした株式会社tadashikuを立ち上げる。国内大手BtoCブランドのPR業 務に従事し、国際的な広告賞を受賞したデジタルクリ エイティブキャンペーンにも携わった。


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